時の総理大臣の天中殺を見ると、その国において今どのような役割を担う「時代」なのかが分かります。
これは国家時代論でいう動乱期とか経済確立期とかいう軸とは別の軸で、総理大臣の代数論とも別の軸です。
家系の当主の天中殺を見ると、その家系がどのような機運の時期にあるかがわかるのと同様に、
総理大臣の天中殺を見ると、国家の系譜においてどのような機運の時期にあるかが分かる、という方が分かりやすいかもしれません。
安倍首相は申酉天中殺の人で、申酉天中殺は二代目を担います。
二代目ということは一代目がいたわけで、その一代目は安倍首相の前の野田さんでも菅さんでも鳩山さんでもなく、麻生さんでも福田さんでもなく、
小泉純一郎元総理です。
小泉元首相は子丑天中殺で初代運。
その宿命通り、自分が起点となって多くの新しいことを切り拓きました。
小泉元首相の功罪や政治的な見解はさておき、この人が一代目。
その後のせいぜい1年程度の任期の総理の時期はそもそも混乱の時期と見るべきで、
混乱の時期を経て二代目運の安倍首相が実質二代目です。
現在でこそ原発等意見の相違が取り沙汰されたりしていますけれど、基本的に師弟関係にあり、細かい点は別にして、安倍首相は小泉元首相の路線を継承しています。
二代目なので、大きく変えることなく、むしろ小泉元首相の路線を発展的に継承する、大枠を外れることなく進む路線、それが日本の進路です。
なので、大きく驚くようなことは起こりません。
次に午未天中殺の家系の締めくくりを担う総理が立てば路線は変わっていく予兆となりますし、
再び子丑天中殺(初代運)の総理が立てば、路線が変わり混乱するかもしれません。
しかし時代論では現在、経済確立期、そして次は庶民台頭期と平和な時代が続くので、三代目を担う寅卯天中殺の総理に連なっていくと見るのが順当と考えます。
寅卯天中殺の総理が立てば、小泉元首相の路線を安倍首相が発展させ、それを定着・確立させていくことになります。
なお、かねてから私は、
安倍首相の次は河野さんだと思っています。
そう思い始めたのは河野さんが外務大臣になる前のことですが、この人は寅卯天中殺なので、やはり河野外相が小泉元首相、安倍首相の路線を引き継ぐのだろうと思います。
子丑天中殺に始まる流れは、二代目の申酉天中殺のあと、辰巳天中殺で脇道に一度逸れるので、もしかすると岸田文雄政調会長がちらりと安倍首相のあとを務め、ちょっと脇道に逸れたあとで河野さんに引き継がれていくのかもしれません。
岸田政調会長は辰巳天中殺なので、大きな流れを継承することはなさそうです。
もし、算命学に造詣の深い人がブレーンについていて、今の路線を継承させるべきと考えるなら、そのように取り計らうだろうな、と思います。
※画像引用:高尾学館「算命学Ⅴ」P.9