干支は天干と地支に分けられます。
乙
卯
という干支は、乙という十干と卯という十二支で構成されていて、乙が天干、卯が地支といいます。
天干は、精神や心など「天の気」を司り、地支は現実の行動や現象など「地の気」を司っています。
天の気は、十干を5つ(平面五行、四方位と中央)に分けて分類し、
地の気は、十二支を6つ(立体五行、四方位と中央、天頂)に分けて分類します。
60個の干支は、
同じ天の気を持つ5つのグループに分けられるのと同時に、
同じ地の気を持つ6つのグループに分けられ、それぞれのグループは同じような傾向を持ちます。
同じ天干分類のグループであれば、同じような考え方をするとか、
同じ地支分類のグループであれば、同じような行動になる、みたいな感じです。
とはいえ、かなりざっくりとした分け方なので、「気配や傾向としてそんな感じ」と覚えておくだけでよいと思います。
イメージとしては、
「あの世代ってこんな感じだよね」
と、捉えるのに使う感じです。
とはいえ、年月日、それぞれの干支がそれぞれに分類されるので、必ずしも「世代を捉える」ためのものではありません。
さて、それぞれの干支とその傾向をざくっとまとめてみました。
■天干分類(考え方)
東方干支→考え方が木性的です。守備本能的な考え方をします。
甲子・乙丑・丙寅・丁卯・戊辰・己巳・庚午・辛未・壬申・癸酉・甲戌・乙亥
南方干支→考え方が火性的です。伝達本能的な考え方をします。
丙子・丁丑・戊寅・己卯・庚辰・辛巳・壬午・癸未・甲申・乙酉・丙戌・丁亥
中央干支→考え方が土性的です。引力本能的な考え方をします。
戊子・己丑・庚寅・辛卯・壬辰・癸巳・甲午・乙未・丙申・丁酉・戊戌・己亥
西方干支→考え方が金性的です。攻撃本能的な考え方をします。
庚子・辛丑・壬寅・癸卯・甲辰・乙巳・丙午・丁未・戊申・己酉・庚戌・辛亥
北方干支→考え方が水性的です。習得本能的な考え方をします。
壬子・癸丑・甲寅・乙卯・丙辰・丁巳・戊午・己未・庚申・辛酉・壬戌・癸亥
ちなみに、最後の北方干支は「専気干支」といって、とても強い干支です。
十二大従星に読み替えると、天南星、天禄星、天将星の身強の星になります。
「専気」とは天干と地支が同じ五行である(同じ「気」である)ことをいいます。
■地支分類(現実の行動)
北方地支→北側、目上側の位置で、表に出ず裏で糸を引きます。
甲子・乙丑・丙寅・丁卯・戊辰・己巳・庚午・辛未・壬申・癸酉
中央地支→真ん中なので、自分が中心になろうとします。
甲戌・乙亥・丙子・丁丑・戊寅・己卯・庚辰・辛巳・壬午・癸未
西方地支→西は実働の場所です。闘争的、実践的な行動になります。きっちりカタをつけることを目指します。
甲申・乙酉・丙戌・丁亥・戊子・己丑・庚寅・辛卯・壬辰・癸巳
南方地支→下側、庶民的な明るさのある場所で、人との交流において上下のない動き方になります。
甲午・乙未・丙申・丁酉・戊戌・己亥・庚子・辛丑・壬寅・癸卯
天頂地支→中央の上の場所、意識としては中央ですが、ダイレクトに動くのではなく間接的に中心を担う動きになります。
甲辰・乙巳・丙午・丁未・戊申・己酉・庚戌・辛亥・壬子・癸丑
東方地支→東側、物事のスタート的な動き、大らかに物事の経過を待つことができる動きになります。
甲寅・乙卯・丙辰・丁巳・戊午・己未・庚申・辛酉・壬戌・癸亥
これらの傾向は、元々の干支の性質と合わせて、考え方や行動の傾向を見るのに使います。
ざくッとしているので、わかりにくいかもしれませんし、
そもそも行動と傾向の五行がほぼ一致しないので、その一貫性のなさで混乱する、ともいわれたりしますが、人間とはそれだけ複雑なものであるともいえます。
しかし、よく見ると考え方に保守的なものがあると行動は目上的な立場をとる傾向にあるとか、考え方に明るさがあると行動は自分が中心に出ようとするとか、なんとなくの整合性は取れているように思います。
なお、年月日の干支、3つあるなかでどれを重視するかといえば、日干支です。
だいたい、日干支50%、月干支30%、年干支20%とか、月干支と年干支はそれぞれ25%ずつとかいわれています。