天南星、という星があります。
大人になる直前の、青年期の星。
力量もワザも荒削りながら、「大人の事情」に正面から反発する程度の経験は備えたくらいの年齢。
今で言うなら、入社3年目から10年目くらいの生意気盛りな社会人といったところでしょうか。
先走り感満載な前進力の星、とか、
自分を棚に上げた批判力の星、とか、
いわれようは散々ですが、
活力ある若々しい星であり、怖いもの知らずの突破力もあり、元気いっぱいに人生を謳歌できる星でもあります。
「青春の星」ともいわれ、この世の春を楽しめる星とといえます。
この天南星、自分のことを棚にあげてモノを言う傾向にあるために、本来の能力より低い評価に甘んじることが多々あります。
そして、こうした低い評価を受けたことによって奮起して、努力した天南星だけが、大きく開運することができます。
生意気さをペシャリとやられた悔しさとか、
自慢の批判力をコテンパンにやられたことで生まれる反骨精神によって、
口を閉じることを覚えるか、言葉相応の能力を身につけるかすることによって大きく開運する星でもあります。
ちなみに、
黒柳徹子さん(女優として挫折)、橋田壽賀子さん(学者として挫折)、田原総一朗さん(新卒当初マスコミ全滅)が天南星を持っていますが、それぞれに大きな挫折を経験されていることは周知のとおり。
この星は、なるべく早くたくさん失敗を経験することが必要です。
それも、決定的な屈辱ともいえる挫折を経験することで、それをバネとして跳べる星でもあります。
よって、「安全な道」「失敗のない道」「妥協して選んだラクな道」を歩むとあまり良いことにはならない気がします。
パワフルな星なので、なんでも出来ます。
自分の気持ちに正直に突き進み、そこでの挫折と悔しさを買ってでもするべき星です。
天南星は「石の上にも三年」でモノゴトに取り組むと良いといわれます。
自分が心底「この道!」と選んだ道を、どんなに苦しくても三年、頑張ること。
その苦しい三年を継続することによって育まれる忍耐力は先走る前進力を堅実なものとし、
三年の経験によって得た知見から出る批判は建設的なものになります。
そして、三年の間、自分としっかり向き合うことで、確固たる自信が生まれます。
(実際にはもっと長い時間が必要かもしれませんが)
同じ「苦労をすべき星」に天将星がありますが、天将星の苦労は世の中を知り、人の気持ちを知り、全体観を養うための苦労である一方、天南星は己を知るための苦労といえます。
己を知るためには世界を知る必要があります。
己を知り、世界を知って、自分のビジョンと現実を擦り合わせた先にキラキラと光る星であるともいえます。
その意味では、なるべく早く大きな舞台、世界を知ることが望まれる星ともいえます。