先日、車騎星をお持ちの方に、
「なんだか損した気分です」
と言われました。
陽の攻撃本能の星ですが、
この平和な時代に攻撃って必要ですか?
むしろ持て余して困る方が多くないですか?
というお話です。
確かに、車騎星をぐぐると、スポーツ選手に向くとか、戦車のように突っ走るとか、女性であれば愛人の存在などと言われ、
「野人の星」なんて揶揄されたりもしています。
こんなキーワードしか出てこなければ、持ってても嬉しくない、というのも分かります。
しかし、実はこの星は本当に素敵なんです。
前にも書きましたが、この「攻撃本能」というのを現代語に訳せば、実行力とか遂行力という意味になります。
理論より実践、まずやってみる星。
それもウダウダ考えるよりまずやってみるので何事もスピーディー。
よって人生工程もスピード感があり、目的が定まれば先手先手を打ちながら人より早くゴールにたどり着きます。
進学という目的があれば誰より早く受験勉強を始めたり、
上司に何かを頼まれたら、いの一番に着手してくれる、そんな星です。
(目的や指示がないと車騎星は無駄に動いてまわりに迷惑がかかったりしますが、これは本質ではなく陰転です。)
「考えるより先に」で、考え浅く行動するので知恵の星の支えのない車騎星は野人と言われたりします。
この感覚は保守的な人には敬遠される向きもありますが、真っ先に実行完遂でき、なんであれ結果を出すことができるので、どんな環境でも生きていける人です。
ベンチャー企業を立ち上げてガツガツ突っ走ってみるみる大きくなる会社がありますが、そんな星でもあります。
ちなみに、考えるより先に行動する、それは体験しながら学んでいくということでもあり、一度身体で覚えたことは生涯忘れません。
よって、車騎星を持つ子供は体験的に学べる習い事に向くと言われたりします。
「体験的」というキーワードは龍高星でも出てきますが、龍高星は体験的に「知る」ことが目的であって、何かを「完遂」することが目的ではありません。
実際、龍高星は完成させたものを「壊したらどうなるだろう?」と疑問を持てば、それを「体験的に知る」ために平気で破壊できたりもしますが、
車騎星は実際に作って完成、完遂することをゴールとし、それを世界に献上することができます。
自分が達成したゴールを大衆に示し、それによって世界を開く手本となることができる星ともいえます。
野人などといわれますが、本質は武官の星なので「官」という字が示すように、大衆とは一線を画すまっすぐさと忠誠心を持ちます。
彼らの実行、遂行の目的は基本的に「世界のため、王様のため」、企業であれば会社のためです。
世界は車騎星の実践実行によって現れたもののおかげで良い生活ができるようになる、という言い方もできます。
完遂することが目的なので、そのプロセスやゴールは粗野なものかもしれませんが、やり遂げることができるって凄いことだと思います。
※車騎星を持っているのに完遂力がない方は、まわりに鳳閣星、調舒星がないでしょうか?
火剋金で剋されるのが原因です。ぜひ土性的な要素を取り入れられると良いと思います。
例えば、車騎星と鳳閣星をつなぐには司禄星。蓄積とか整理整頓とか家庭的とか、そういうワードを意識されると完遂力が光り始めます。