日光東照宮は江戸城の鬼門封じの場所です。
実際、陰陽五行思想を其処此処に感じられ、その敷地全てが思想を顕していると言われます。
幕府だけに儒教?と思うとこですが、
陽明門の修復が完了し、極彩色の動物があちこちにいるのを眺めていると、
むしろ道教の思想の方を強く感じました。
道教は、中国の民間信仰で、教祖もなく体系化された経典もないので、日本ではあまり評価されていませんし、正式に伝わったという記録もありません。
特に江戸時代は、現世利益を説く道教は江戸幕府の支配体制の裏付けとされた儒教に相反すると弾圧さえされた経緯があります(弾圧されるほど強い力をどこかで持っていたのかもしれませんが)。
しかし、日光東照宮を見れば道教思想が強く感じられ、実は江戸幕府、少なくとも徳川家康の御代においては「帝王学」的に秘儀の一つとして施政者クラスにはうちうちに取り入れられていたのではないかな?と思いました。
奥日光に向かう滝や山の風情はあたかも仙人の国。環境もまた道教的です。
ちなみに、算命学は道教の流れを汲む学問。既に何度も足を運んだことのある場所でしたが、このタイミングでまた訪れることができてよかったです。