読み始めた原典算命学大系から、気になった点をメモ。
「古代東洋人」という言葉がよく出てきて、当時の人々の世界観や宇宙観が細かに記されています。戦後日本人が失ってしまった明治大正期の煌々しい思想家の立ち位置がわかる貴重な資料だと感じます。
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・平面五行説は被支配層側からの物の見方であり二次元的、立体五行説は支配者側からの見方であり三次元的。
・平面五行説はすべての要素が独立して連結も敵対もしている。立体五行説には相生も相剋も存在せず、それぞれの方向は孤立し関係していない。
・立体五行説は人間(支配者)中心に分類された空間の分類。風の動きを基にした動の部分を分類したもの。平面五行説は静の部分を分類したもの。これらから六十干支が成立。
・六十干支は60進法と同じような使われ方だが、もっと立体的。
・地上の事象を分類したものが実陰陽、空中を分類したものが虚陰陽。二進法。ライプニッツと異なるのは陰陽の二つを合わせて一つと考える点。実際には三つに分類している。「二元のみを見て1極を論じなければ、神を忘れて人間を語るに等しい。」
・西洋占星術は予言の手段として発展し、東洋占星術は処世術、思想学、道徳学として発展した。
・極を重視せずに陰陽のみにとらわれると平面的になってしまう。
・古代東洋人には物事の有限思考はなく、常に無限を想定しての思考法であった。
・東洋の暦術は思想暦であり、西洋の暦術は数理暦。
・古代東洋の天文学及び暦術は、人間の実生活と密着し学問としてのみ単独で発展してはいない。
・陰陽五行説を考察する上で大切なのは、常に立体の構図を念頭に置くこと。
・人間は何事を成すにも、精神と肉体と心の三点がある一点で合致しなければ成功できない。気身体の一致。