自民党の二階幹事長は80歳なのだそうです。
なんとなくもっと若い印象だったので、年齢を知って驚きました。
調べてみたら44歳で衆議院議員初当選の遅咲きの人。
この人は大学を出て大物政治家の秘書になり、その後県議を二期やってから44歳で衆議院議員になったそう。
なんとなく小此木彦三郎の秘書を経て横浜市議を二期やって48歳で衆議院議員に初当選された菅義偉官房長官と重なります。
2人とも、70歳、80歳という年齢にして第一線で活躍されているのは、
若い頃にコツコツ下積みを重ね、大きく開かなかったからではないかと思いました。
活躍というのはいろんな意味でエネルギーを使います。
人のために使うエネルギーは自分のために蓄積されていきますが、自分のために使うエネルギーはどんどん放出されるものなので、
彼らが若い頃に自身の立身出世のためにエネルギーを使ってしまっていたら、恐らくは大して大成することもなく力尽きてしまっていたのではないかと思います。
その意味では、
2人とも機運が来るまで人に尽くし、せっせとエネルギーを蓄えてきたからこそ今があるのだろうと思いますがいかがでしょうか。
人間、生きていると只今現在のことしか見えないもので、只今現在活躍したくなるものですが、活躍とか立身出世というのは実際のところ機運なしには成らないもの。
よって、機運を待つというのは実は人生戦略を考えるときに不可欠の姿勢であるように思います。
サラリーマンにしても、
上司の巡り合わせや会社の業況によって日の目を見ることもあれ影に隠れ埋没することもあります。
同じことをしていても、褒められることもあれば叩かれることもある。
これは一重に機運によります。
そう考えれば、
機運がめぐっていないときは頭を低くしてやるべきことをやり、
機運がめぐってきたときに備えるのが望ましいだろうと思います。
一方、機運がめぐってきているなら、何を置いても全力を出していくのが良いわけですが、そうした機運がきているのに保守的に過ごしていたりするのはひどく勿体ないことでもあります。
堀江貴文さんが
『「今年もムダに目標をたてた人たちへ」、「絵にかいた餅」を作るより重要なこと』
という記事を書いておられました。
こちら:https://toyokeizai.net/articles/amp/322325?display=b&_event=read-body
この内容はともかくとして、
人生の計画、
どこで自分が活躍することを目指し、
どこで自分が力を蓄え活躍に備えるかを「計画する」ことはとても重要なことであるように思います。
林先生は「いつやるか?今でしょ!」とおっしゃいましたが、実際のところは今やってもダメなことというのは結構あります。
例えば二階さんが大学を出てすぐ「今でしょ!」と衆議院議員になっていたら、今のような立場にはなかったように思います。
(その意味で、例えば小沢一郎さんは早咲きの人でしたね)
遅咲きの人というのは晩年まで活躍されるものです。
逆に早咲きの人というのは晩年において何となく残念なことになりがちで、そうした事例を様々に眺めると、何も急いで活躍しなくて良いような気もします。
中国の古典などを読むと、仕えるに足る主君に出会えるまでは隠遁生活を送る賢人の話がたくさん出てきます。
「時代を待つ」ともいえるこうした姿勢は現代にも通用する生きる知恵ではないかと思いました。
※遅咲き前提で書きましたが、早咲きの人はそんな悠長なことをいってはいられませんのでご注意くださいませ。