今年の一文字は「令和」の「令」だったそうです。
私も一文字選んで今年を振り返ってみようと思います。
私の今年の一文字は「隠」。
プライベートでは隠棲するように引き篭もって勉強し、
仕事では隠れて人のサポートや全体の稼働やバランスに力を尽くした一年でした。
これは天中殺の期間であったことによる部分が大きいのですが、
そうして「隠」として在ったことにより、
一歩引いたところから全体を冷静に眺め、その中で全体最適を見極めて心を尽くし、本質的に大切なものや大切な人に時間と気持ちを集中させ、様々に実現することができたという意味で、とても有意義かつ有効であったように思います。
そもそも戊亥天中殺というのは北方グループに属し、隠棲した場所から世の中を捉え関わっていく在り方というのがその本分なので、その本分たる在り方を身をもってこの時期に学べたことは今後に大いに役立つように感じている次第です。
また、そんな隠棲生活の中において、
自分の使命ということを真剣に考え、向き合い、これと心に定めることができた一年でもありました。
安岡正篤先生の『知命と立命』によれば、
心を尽くしていくことが己を知り、その天から与えられた使命を知ることにつながり、その道に邁進していくことが自身の運命を確立、発展に向かうとあります。
「尽心」「知命」「立命」。
その意味することを理解できた一年でもあり、その道を歩むと覚悟を決めた一年でもありました。
年の終わりには自分の使命のみならず、自分のまわりの人、自分の大切な人たちの「使命」ということにも心が向き、彼らの使命に協力できるものを探し始めたのですが、
これは、人のために心を尽くすこともまた自分にとって有意で大切なことだと学んだ結果といえるかもしれません。
引き篭もっていた中でも、
大切な人たちとは折に触れて共に過ごし刺激を頂いたり、
かねてから尊敬の念をもって見つめていた人にはお近づきになれたりもしました。
自宅にお越し頂いたり、2人でゆっくり語り合う機会を頂いたり、クローズドな場でご一緒できたり。
また、壊してしまった関係の修復に取り組むことができたりもしました。
このあたりは、
天中殺中で新たなことをするには向かないものの、東に半会がめぐるタイミングであったことから、「過去に出会った人」との関係が発展的に醸成されたのだろうと思います。
一貫して「表に出ない」「主役にならない」「できるだけ隠れて過ごす」ことを徹底することは、今の時代の目指す風潮とは真逆の在り方なのですが、天中殺という機会を得てそれに徹底的に取り組んだことは、
自分を取り戻す
自分を知る
自分の今後を展望する
…ということのためには、とても有効であったように思います。
天中殺は毎年2ヶ月めぐるものでもあるのですが、これまであまり意識していなかったものの、今後は意識的にこの2ヶ月というのもそのように隠棲して過ごしてみようと思いました。
夏頃に紹介した園田天光光さんの本にあるとおり、人生には陽の時期と陰の時期があります。
陽の時期というのは自分がスターとして活躍する時期、
陰の時期というのは他人がスターとして活躍するのを支える時期。
一生涯をスターとして陽の時期ばかりを生きることはできません。
よって、意識的に陰の時期を設定し続けることは大切なのだと思います。
ちなみに仕事面ではそれほど重要なポジションにないのですが、このあたりは「陰の場所」としての消化と捉えることで、「陽の場所」での在り方が際立つことにもつながりそうな気がします。
以上、簡単ではありますが今年の振返りといたします。
この難しい期間を、多くの方に支えられることで気持ちよく過ごすことができたことに、心からの感謝を申し上げますとともに、皆様の今後の発展を心より祈念いたします。
※写真の絵は昨年教わったオイルクレヨン🖍によるもの。来年をイメージして描いてみました。
人の個性や多様性というのは、偏ったり葛藤したりしても「全体」でみればそれぞれが存在感を発揮することをイメージしています。