雪ですね。
これではちょっと外に出るのもたいへんそう。
コロナの自粛を天候が後押ししている感じもしますがどうでしょうか。
さて、家を出られないので部屋の掃除などをしています。
お掃除のお供は海外ドラマ『スキャンダル 託された秘密』。
アメリカの大統領選でのし上がった女性フィクサーと大統領の恋愛を軸にした政界ドラマ。
毎回ちょっと長めの濡れ場もあり、私は「政治系メロドラマ」と友人には紹介しています。
このドラマ、dTVでシーズン5まで配信しているのですが、今月末でその配信が終了するのでノンストップで流しています。
なぜこのドラマを見ているか?といえば、算命学でいうところの上格と下格の生き方、そして下格の環境での身の処し方がとてもよくわかるからです。
上格下格については前にも何度か書きましたが復習します。
ざっくりいえば、
上格とは守護神の干が天干に出ている命式、
下格とは忌神の干が天干に出ている命式といいます。
※命式の構成により守護神がまったくない命式を下格、守護神が28元にある場合を中格などとすることもありますが、この辺りは後天運でめぐる干支により変わるので、几帳面にキチっと覚えるより、実際の姿と命式の姿を照らし合わせて考えるほうが良いような気がしています。
上格の人は都市生活や先進国での生活に向き、下格の人は土着文化が根差した田舎の生活や発展途上国、開発途上国での生活に向くといわれます。
これをもう少し言い換えれば、
上格の人は、古代中国における城郭の中で、法律や序列に則った社会で活躍できる人であり、
下格の人は、古代中国における城郭の外で、ルール無用、実力主義、弱肉強食の社会で活躍できる人であるといわれます。
よって、日本の戦国時代の武将などは、みんな下格だったと高尾宗家がそのご本で書いておられました。
この上格と下格の世界を現代社会に置き換えれば、
上格の世界というのは首都圏の人口がたくさんいる街であったり企業組織であったりということになり、
下格というのは小さな村落や下町の商店街、あるいはルール無用で日々の糧を稼がねばならない中小企業なども下格の世界であるかもしれませんが、
実は、「大組織であれば上格」、「田舎であれば下格」と確定的に言えるものではなく、その内実をよくよく見れば、
上格にせよ下格にせよ、その世界における最上位層は実は下格的な世界が広がっています。
これは冷静に考えればわかることで、国のトップにせよ企業のトップにせよ、あるいは村落のトップにしても、『トップに立つ』というのはキレイごとだけで成し遂げられるものではなく、そこにはルール無用の競争や対立があり、そこにおいて「勝った」人だけがそのトップに立つことができるからです。
「勝つ」というのは、必ずしも力業だけを指すのではなく、引くことで勝つ、人を使うことで勝つ、戦略的に勝つ、など様々な勝ち方がありますけれど、
いずれの場合においても「勝つ」という強い思い、ルール無用で「勝つ」という思いなくしては勝ってトップに立つことはできません。
その意味では、勝ち負けがメインテーマになるような世界というのはすべて下格の世界である、ともいえるかもしれませんね。
前置きが長くなりましたが、海外ドラマ『スキャンダル』は政界ドラマでまさに下格の世界でのお話です。
法律無用、ルール無用、結果オーライで多くのことが成されていきます。
もちろん、それを現実生活にそのまま使えるような内容ではないのですが、モノの考え方はとても勉強になります。
組織などでそこそこ偉い人というのはある程度この下格的な考え方をもっているものなので、
そこそこ偉い人に仕えるときはその考え方を理解するのに役立ちますし、
一方で、そこそこ偉いけれど上格的な考え方にとらわれているようなひとは、多くの人に支持はされる、上格の世界のヨコのつながりを広くすることはできるかもしれないけれど、タテの世界で上に行くことはなさそうだな、ということが分かったりします。
(たまに、そういう上格的な人が下格的な偉い人のコマとして上に上がることもありますけれど)
ちなみに、海外ドラマ『スキャンダル』は政界ドラマなので、登場人物のほとんどが下格的な人たちです。
が、その中にあって上格の代表なのは、シーズン5では司法長官になっているデビッド・ローゼン。
彼は下格の世界でコマとして偉くなった人です。
主人公のロマンス相手の大統領、フィッツも上格っぽい。
この人も、よくよく見れば下格の人たちに祭り上げられた大統領であることが分かります。
そして、下格の代表は影の実力者ローワン(イーライ・ポープ)、そして上格の大統領を支えるふりをして官邸の実権を握ろうと目指すサイラス・ビーン。
この二人をみていると、下格の人たちが何を考え、何を目指し、どのようなやり方でその目指すものを実現していくのかがよく分かります。
ドラマでしょ?
と、思っている方もおられると思いますが、このドラマをみて自分のまわりを見渡すと、おもしろいほどに同じようなことが起こっていることに気づきます。
これは会社の組織でもそうですし、コミュニティなどでもそうです。
気になる方は、ぜひご覧くださいませ。
ちなみに、本質的に力を発揮するには、自分は表に出ないこと。
これはこのドラマで繰り返し示され続けるメッセージの一つ。
そして、私が公私にわたり実践している自分の在り方の一つでもあります。