年末に向けて、今年の振り返り、さらにはこれまで生きてきたことの振り返りを行うことをお勧めする言葉を原典に見つけたのでご紹介いたします。
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素晴らしい未来を築く第一の条件は、過去から残されたものを大切にしていくことです。
過去のない未来は脆く、過去を切り捨てることは未来を見放すことと同じです。
いついかなるときであっで、自分自身がこれまで学んできたもの、与えられてきたもの、それが肉体であれ知識であれ、それを忘れたときに未来へ通じる道に迷うのです。
自分が進む道に迷ったら、虚心をもって過去を振り返り、過去から現在までの道筋をよく掃除することです。
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日々の生活に追われていると、自分の気持ちや感覚を素通りしてしまいがちです。
が、年末、時間をとってじっくりと丁寧に振り返り、その過去に起こった出来事を一つ一つ大切なものとして思い出していくと、身体にサインが走ります。
暖かい感じとか、
気持ちが浮き立つ感じとか、
柔らかく優しい感じとか、
ワクワクする感じとか、
いろいろですが、それが幸せ感を伴うものであれば、それが未来への道標です。
これは、算命学における思想・理論に依るもので、算命学では占技と同じくらい思想・理論が大きな意味を持ちます。
算命学の占技で分かることというのはいうなれば「地図」なわけですが、その地図の使い方、歩き方が思想・理論といえます。
占技による地図だけをもって我流で歩いていこうとしても早晩行き詰まります。
理論・思想を備えてはじめてその地図を円満にコンプリートできるものなので、占技に偏ることなくこうした理論・思想を大切にすることが大事です。
地図といえば、
干支は全宇宙の無形の力を表す気の地図といえます。
古代人にとっては干支を一見するなけで自然界がどの方向へ動き、どのような自然の神が回り、どの神がどこにいるということを知ることができました。
暦というのはもともと「日読み」という意味からきていて、日々を読み取ること、すなわち「自然界や神の意思を読み取ること」にその本意があったのだそうです。
今年の己亥という干支も丁寧に読み解けば確かにその干支の通りの出来事がありました。
来年の庚子の干支もまた、来年の姿を示しているのだろうと思います。
お休みに入ったら、庚子という干支についてもきちんと振り返っておこうと思います。
なお、こうしたことを学ぶ際は、
「占い」という考えで「あたる」「あたらない」などというような低次元の捉え方をするのではなく、古代の民族が作り出し活用した「一つの文化」として捉えることが大切で、それによって新たな視点を得ることができるようになります。
※参考:『原典算命学体系』第5巻