算命学というのは基本的に、「個性」を大事にしましょう、ということを説いています。
どんなに変わった「個性」でも、それに真摯に取り組んで光らせるのが生き方で、
ちょっと苦しい「個性」でも、それを大切に育てていくことでしか自分が光る道はない。
そして、
「個性を確固とした形で光らせる」=「自己確立」です。
さて、世の中、「イエスマン」に囲まれることをよくないことであるようにいう風潮があるのですけれど、自分が成長に向かうプロセスにおいては、
自分自身の「個性」を育ててくれる、その個性が勢いを持つことを後押ししてくれる「イエスマン」に囲まれることがある程度必要ではないかと考えます。
品性や品格を重んじるタイプの人は、同じように品性や品格を重んじるタイプの人たちと共に過ごすことで品性・品格が磨かれ、世の中に通用する「品性・品格」となっていくものですし、
庶民性や大衆性を重んじるタイプの人は、同じように庶民性や大衆性を重んじるタイプの人たちと過ごすことで、幅広い「庶民性・大衆性」を備えていくことが出来ます。
もちろん、そうやって、せっせと個性を磨き自分の在り方を体現して、一つの山に登り切って頂点に立ったなら、
「ノーマン」の存在をもって、より幅広く通用するように磨きをかけていくということは必要だと思うのですが、
山に登りきるより前に、つまり自分の個性・立場が確立する前に、「ノーマン」をあまり近くに置きすぎると、
自分の個性がつぶされて、自分の在り方の確立がなされず、結果として、勢いをもって生きていくのが難しくなります。
※これは、通常の人間関係はもちろん、家族間においてもあてはまるのですが、その仕組みは昨日、noteのサークルのほうに『家族間における陽占の星の持ち合いから分かる成長と犠牲』として書きました。
仕組みを知りたい方はサークルのほうをご覧くださいませ。現象はここに書いている通りです。
話を戻します。
「イエスマン」「ノーマン」と書きましたけれど、
そもそも自己確立が成されていない場合、自分のビジョンが明確ではない場合には、
何をもってイエスマンというか、何をもってノーマンというかというものがとても流動的になります。
よって、例えば、
起業して社長になる場合にどんなメンバーを集めるか?というときには、
当然、何より自己確立・ビジョンの明確化がなされていることが必要になります。
もっと卑近な、自分が自分らしく生きていくためにどんな人と付き合うといいか?というときにも、
当然、自分の「自分らしく生きる」とは、どんなものかが明確になっている必要があります。
自分の確立された在り方、明確なビジョンがあってはじめて、それを成長させ、勢いづかせることができるものなので、
それが出来ていない段階においては、「イエスマン」とか「ノーマン」とかいうお話は、そもそも時期尚早でもありますね。
例えば、
「誰かが褒めてくれるからやる」
「誰かが見てくれるからやる」
「誰かがお金を払ってくれるからやる」
「まわりのひとに受け入れてもらうためにやる」
…というような考えでは、
そもそもその「誰か」や「まわりのひと」次第で自分がいかようにも変わってしまうわけで、それでは、イエスもノーも日々変化することになります。
そういう「フレキシブルな人」というのは、
自分が主導的に何かを勢いづかせてやっていく、ということが難しいのはもちろんですが、
そもそも既に「勢いをもって何かを成している人」「勢いをもって何かを成しつつある人」からみると、
自分の勢いを強める人か削ぐ人か判断ができにくいという意味において「有意の人間関係を築ける相手ではない」とみなされます。
その意味では、
30代、せいぜい40歳(40代ではなく)くらいまでなら、「フレキシブル」も「経験値を増やす」ことにつながるので悪くはないですが、
40歳を過ぎて「フレキシブル」という人は、「有意の人生」「有意の人間関係」を築きたいのであれば、焦ったほうが良いだろうと思います。
面白いもので、
「自己確立された人」というのは、同じように自己確立された人と付き合う傾向にあり、
「フレキシブルな人」というのは、同じようにフレキシブルな人とつるむ傾向にあります。
「フレキシブルな人」から見ると、「自己確立された人」というのは、多少の付き合いにくさがあるものですけれど、
もし、自己を確立させていく、ということを目指すなら、そういう多少の難しさを超えてでも「自己確立された人」との付き合いを大事にしていくと良いと思います。
「自己確立された人」が「フレキシブルな人」に歩み寄ることはそれほど多くはないからです。
話を「イエスマン」に戻すと、
自己確立されるまで、あるいは自己確立を成したうえで勢いを増したいときにはイエスマンを近くに置くのが良く、
自己確立を達成して安定期に入れば、ノーマンをおいて刺激を受け、また遍く広げていくことに活用すると良いだろう、というお話でした。
余談ですが、より複雑な組織や企業の継承などにおける人員配置の場合には、
当然最初のうちは「会社での自己確立」が急務なので、イエスマンをまわりに置くのがよいのですけれど、
従前の体制において重要な位置を占めているような人物がノーマンの場合、完全にそのひとを外すわけにはいかないので、
相応の立場・役職をもって遇しつつも、実権をもたせないように対処するのが良いだろうと思います。
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