宿命中殺がある人と、宿命中殺がない人の世界観というのはまるで異なります。
例えば、
宿命中殺がある人の「親観」と、
宿命中殺がない人の「親観」とは、
まるで次元が異なるので、なかなか相互に理解するのは難しいところですし、
あるいは、
宿命中殺がある人の「上司観」と、
宿命中殺がない人の「上司観」とはまるで次元が異なるので、
同じ上司に仕えていても、まったく感じ方や働きやすさが異なるということが起きたりします。
こうしたことがなぜ起きるのかといえば、
宿命中殺がある場合、
どんなに愛情深い親、どんなに豊かで立派な親であっても、
どんなに素晴らしい上司、どんなに賢い上司に恵まれたとしても、
宿命中殺がある人からみればその親や上司というのは、
耐えがたい親、受け入れがたい上司、
いってみれば「とんでもない存在」に感じられるものだからです。
これを言い換えれば、
宿命中殺のない人から見ると「素晴らしい!」と思える上司であっても、宿命中殺がある人からみると「ひどい上司だ」と感じたりしますし、
宿命中殺のない人が「あの上司は非常識だ!」と思うその上司について、宿命中殺のある人は「立派な上司だ」と感じたりする、
それが「ふつう」である、ということです。
さて、これについていろいろ考えていたのですが、
これはある種の「量子のもつれ」的なものなのかもしれないな、と思ったのですがどうでしょう。
「量子のもつれ」というのは難しい概念なのですが、
ここで私が意図しているのは、
一つの事象について、正反対の受け取り方になる、
受け手により、同じ事象・現象・人物を見ても、正反対の感じ方・受け取り方になる、
ということで、
宿命中殺がある人とない人というのは、同じ事象・現象・人物をみても、同じようには感じられないように出来ている、
そういう物理学的背景があるのではないか。
そして、そういう「同じ事象を正反対に受け止める」という設定がこの世界には存在している、ということを認識していないと、
思わぬ形で誤解を生んだり、人間関係を損なったりすることがあるのだろうということです。
昨日、近所の友人と久しぶりにゆっくりお話ししていたときに、
宿命中殺のある友人が「親といかに考え方が合わないか」ということについて語っていたのに対して、
宿命中殺のない友人が「いずれ親を理解できるようになる」と説いていたのを聴きながら、
宿命中殺がなければ「いずれ理解できる」ということになるのが普通なんだろうな、ということと合わせて、
宿命中殺がある場合、「同じ環境」「同じ土俵」にいる限り、たぶん「いずれ理解できる」ということにはならないだろうな、とも思い、
その点においてはおそらく、
宿命中殺がある人と宿命中殺がない人とは、本質的に理解し合うのは難しい、
…といわれるのはこういうことなんだろうな、と納得しました。
もちろん、人間関係というのは、すべてにおいて「同じ理解」を共有する必要はなく、
「異なる理解」だからこそ世界や可能性が拡がる面もあるので、それをもってその友人関係に問題が生じるということではもちろんありません。
ただ、
昨日のような強い信頼関係でつながれた人間関係の中においては「異なる理解」であっても前向きに、ポジティブに捉えることができるわけですが、
そういう強い信頼関係がない場合、例えば職場や学校などにおける一般的な集団の中にあっては、
宿命中殺がない人から宿命中殺がある人を見ると、
親と相いれない子供について、「なんて親不孝な子供だろう!」とか、
上司と相いれない人について、「なんて非礼で思い上がった部下だろう!」とか、
…思われるのだろうなと感じます。
実際には、「量子のもつれ」的に互いに全く異なるところを見ていることに寄っているので、
宿命中殺のある人に咎められる落ち度はないのですけれど、
社会全般で見れば、宿命中殺があるひとの在り方というのは咎められがちであります。
なお、先ほど、
『宿命中殺がある場合、「同じ環境」「同じ土俵」にいる限り、たぶん「いずれ理解できる」ということにはならない』
…と書いたのですが、
別々の環境、別の土俵で活動するようになると、お互いに理解することができるようになります。
その意味では、宿命中殺があるような人は、
親や上司と別の環境、別の土俵で生きたほうが穏当です。
それが難しい場合には、せめて「親や上司と別の環境、別の土俵」を持っておく、親や上司に関係ないフィールドでの活動も大事にする、ということをすると、ずいぶん違うだろうと思います。
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