安倍首相が辞意を表明されました。
8年近くの長きにわたり、人生を賭して国政にあたられてきたことに、敬意と共に心からの感謝を申し上げます。
さて、安倍首相の功績ということについて、あまり明確に書かれている記事というのを見かけませんが、
私は、その最も大きな功績というのは「戦後レジームからの脱却」だろうと思っています。
それにより、近隣諸国との摩擦は増した感じもありますけれど、
日本人の誇り、日本人の心、戦前の日本人が持っていた胆力のもとになる根っこのようなものを掘り起こし、開放したというのが最も大きな功績ではないか、と感じています。
思い起こせば、
古事記という日本人にとっての原点ともいうべき歴史書(思想書)の1300周年にあたるのが安倍首相が総理大臣になられた年、
日本書紀という日本最古の正式な国史の1300周年にあたるのが今年、安倍首相が退陣される年。
なんとも象徴的だな、と思いますがいかがでしょうか。
古事記・日本書紀というのは、戦後GHQに封印されて以降、教育・学習の対象から除外されたので、団塊の世代以降の人たち、つまりは私たちも含めて、
それが日本の原点ともいえる書物であるにもかかわらず、学校できちんと習うということなく育ちました。
けれど、古事記編纂1300周年以降、急速に古代史への注目が集まり、昨年の改元にあたっては、同じく古代に編まれた最古の歌集である万葉集から『令和』の元号が選ばれたことをみれば、確実に「戦後レジームからの脱却」=「日本古来の思想・風習の再評価」が達成されたと捉えて良いのではないかと思います。
そして、こうした大仕事は、国民の一部からは反発を招き、当然に近隣諸国との軋轢を生むわけで、
とても一年、二年といった短期政権では成すことはできなかったでしょう。
安倍首相は、最初に総理大臣になられたときに、『美しい国へ』という本を出されています。
二度目に総理大臣に就任されたときには、その完全版を出されました。
文字に出来るほど、本にするほど明確な国家のビジョンを持ち、
それを臆することなく公開されたその裏には、その大仕事を成し遂げるという覚悟、
それを成し遂げるための長期政権を担うという覚悟をもって臨まれたのであろうと拝察いたします。
なお、今回、首相在任日数で佐藤栄作元首相(安倍首相の大叔父)を抜いて歴代一位となられたわけですが、
こうした「戦後レジームの脱却」を担った首相が首相在任日数第一位になったということに、意味があるのではないかと考えています。
さらにいえば、記録の更新、「右肩上がり」というのはいろんな引力を持ちます。
このタイミングで首相在任日数記録を更新し、「右肩上がり」の流れを作ったという事実は、今後の発展に向けて大きな引力を持つだろうと思います。
恐らくは、安倍首相かそのブレーンの方はそのことを認識の上で今回の記録を更新したのではないかな、と思っています。
ちなみに、二度目の就任以降、常勝を重ねた安倍首相の陰には算命学に明るいブレーンがいたといわれています。
そのことが、昨今、算命学を学ばれる方が激増した背景にはあるのだろうと思います。
おかげで、担い手や学び手が増え、層が厚くなり、様々な情報を得られるようになりましたね。
そう考えると、安倍首相というのは、私にとっても恩人といえるのかもしれません。
今回の退陣のきっかけになったご病気というのはたいへんな難病であると聞きました。
一日も早くご快癒されることを心より祈念しております。
長い間、おつかれさまでございました。
そして、本当にありがとうございました。