金烏玉兎庵

「欠け」への対処法

Photo by 五玄土 ORIENTO on Unsplash

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満たされないこと、得られなことは拘ることなく受身に徹して放置しておきましょう。

…などと書いて同意してくださる方がどれくらいいるか分かりませんが、
あらゆるものには常に不満足、不足、欠けというのがあるので、
本質において「すべてが満たされる」ということはないというのが世界における真理です。

 

プロセスにおいて、
ある一時、ある点では「すべてが満たされる」という瞬間があるかもしれませんけれど、
恒常的に完璧に満たされた状態が続くことはありません。

満ちれば欠けるのが自然の姿であり、
完成されれば崩れるのが世の理です。

 

身近なところでは、
みかん🍊やりんご🍎を袋に入れて数日すると、そのうちの1つだけがひどく痛んだりすることにその現象を見ることが出来ます。

 

人間の宿命も同様で、
誰の宿命にも「満たされることのない欠け」があります。
それがいわゆる天中殺で、生まれながらに持つ欠けと後天運で巡る欠けの2つがあります。

 

「欠け」というと恐ろしげですが、
この「欠け」の本質はそれがナイということではなく、ネガティブ(消極的、弱い)であることを示しているので、
これを意識することで、ネガティブ(弱い)点を知ったり、ネガティブ(消極的)に過ごすべき時期が分かったりして便利な代物でもあります。

 

言ってみれば、
「完璧」を目指す虚しい努力を手放し、
「満たされる=完成」がゴールであるという信念から離れることで、
その欠けた部分や期間を捨てて身になることに力を集中的に応じることができるようになります。

卑近な例を挙げると、
「試験に出ないところは捨てる」とか、
「合わない友人とは付き合わない」とか、
そんな感じで欠けのあるところへの拘りを捨てるということです。

 

もちろん、
試験に出ないところも勉強したほうがいいとか、
みんなと仲良くしたほうがいいとか、
そういう主張はあるとは思うのですが、
実のところ、そうしたことは労力がかかる割に実りが少なく、極めて不効率であったりします。

 

天中殺の欠けというのは、
そういう現実的な実りの少ない箇所であり時期です。

 

天中殺を挙げて書いていますが、
これは例えば対冲で壊されているところとか、中殺や異常干支で虚になっているところも同様で、そこに拘っても順当に満たされるものではないので、拘ることなく在る方が良いです。

 

人生は、
運命を切り開くという側面が半分、
与えられた宿命通りに生きるという側面が半分ありますが、
これは与えられた宿命通りに生きるにあたっての「欠け」への対処法です。

 

こうして書くと、
例えば申酉天中殺の人などには「配偶者に拘らないなんてできるわけありません!」と言われたりするのですが、
果たして本当にそうでしょうか?

結婚というセレモニーにおける相手選びというところでは拘るかもしれませんが、
長い結婚生活においては、申酉天中殺の人にとって配偶者が人生の最大優先事項になることはないように思います。
彼らにとっての優先事項は自分が輝くことです。

 

「拘り」というものの多くは、世間体やプライドによって形成されていることが多く、
そうしたものを全部取っ払って自分の心に問いただしてみれば、こだわりを手放すことがラクになるのではないかと思います。

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