「世の中、インスタントな時代になった」
…などというと、
ずいぶん年を重ねた人の物言いのようですが、
ある程度年を重ねて、モノゴトが成る仕組みというのが分かるようになると、
やはり「世の中、インスタントな時代になった」と思います。
「インスタントな時代になった」というより、
「インスタントにモノを考える人が増えた」というほうが適切かもしれませんが。
「夢を抱く」という言葉があります。
これは、夢が心の中で芽生えたら、まずその夢を「抱いている期間」が大事である、ということです。
そうやって、
卵のように大事に夢を心に抱いて、壊れないように大切に育てていく。
そうやって、人の目に触れても、世の中に出しても、壊れないだけの丈夫さを備えるまでは、
静かに黙って心にその夢を抱いて育てていく。
そういうプロセスが大事である、という背景があって、
「夢を抱く」という言葉が出来ています。
現代は、
夢が「心に芽生えたら」すぐさまそれをみんなに言う、
あるいは、夢を「思いついた」らすぐに言う、
場合によっては、誰かの夢を「まねて」言う、親の夢を「借りて」言う、なんてこともありますね。
こういう傾向というのは、
夢というものが実現に向けてどう育っていくか、どう現実に姿を現すようになるか、どうやってその夢がこの世で光り始めるか、
というプロセスを知らない人が増えたことによるのだろうと思いますがいかでしょうか。
言うまでもないのですが、
自分の夢ではない夢、
自分の心に芽生えたわけではない夢をいくら抱いたところで、
その夢が現実において光ることはありません。
いや、一瞬「光っているように見える」ということはあるかもしれませんが、
何かぶつかることがあったり、別の力が働いたりすると、脆く壊れてしまうのがそういう「自分の心に芽生えた」わけではない夢です。
「脆く壊れる」ということの意味は、良ければ挫折ということですが、
悪くすれば、ときに命にまでもかかわるものなので注意が必要と思います。
「夢で命とは大げさな」と思う方もいると思うのですが、
人間というのは、本質的に「夢の実現（＝使命を果たすこと）」のために生まれてきているので、
それが出来なくなる＝宿命を果たせなくなる＝命の危機…と、なるわけです。
さて、こうやって書いていると、
「親が子供に夢を押し付けるのはダメですよ」とか、
「世の中の風潮に流されてはダメですよ」とかいうお話と思われそうなのですが、
それはもちろんあるものの、実際には、「自由に、自分の意志で」宿命を逸れてしまう傾向を持つ人というのもいます。
そしてそういう宿命にあり、かつその逸れた宿命で人生が発展してしまうような傾向を持つ人というのは、
けっこうな割合で、早い人生の終焉を迎えておられるように思います。
ヒントは大運。
ちょっとセンシティブなので公開のところでは書きませんが、
気を付けるべきことというのは、「本当の自分の夢」「本当の自分の満足」に耳を傾け続けること。
同じことを続けていると、さらにそれがうまくいっていたりすると、「惰性」で物事を続けてしまいがちですけれど、
どれだけ長く続けていても、どれだけうまくいっていても、あるいはどれだけ支持者がいたとしても、
「自分の心の満足を問う」、そしてその心の求めるところに従うことはとても大切であろうと考えます。
あるいは、機運に耳を澄ませる、というのでも良いですね。
「違いますよ」のサインというのは、割といろんなところに現れるように思います。
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