結婚の縁があるかどうかを占うものの一つに共通干支というのがあります。
共通干支は以下の5種類。
大半会
干合支合
律音
納音
天剋地冲
2人の命式に上記の5種類のいずれかの関係が成立している場合に結婚のご縁があるとされます。
(羅状で成立する場合を含みます)
「結婚のご縁」などというとロマンチックなものを想像するのですが、
この5種類のご縁にの中には、
友達ならその相性の人は避けたほうがいいかも。とか、
一緒に会社をやるメンバーとしては絶対に避けた方が良いかも。とか、
一緒にいると発展はしないかな。みたいな、
そういう性質のご縁も含まれています。
現代社会における結婚は、ロマンチックなもので、そうでなくても生活の基盤とか発展の礎とか、まぁそういう位置づけなわけですが、
算命学、古代東洋における結婚は、
それ自体が「生き物」であり、
個人に運命があるのと同様に、結婚で結ばれた「集団」の運命があります。
その「集団」に属する限り(その結婚が続く限り)、個人の運命がその「集団」の運命に大きく影響を受け、
いってみれば、個人という運命を「集団」の運命が包みます。
「集団」の運命にサポートされることもあれば、
「集団」の運命に壊されることもあります。
よって、帝王学として算命学が利用された時代において(現代においてもそういう世界はありますが)結婚は、
個人の運命をより発展させるために使われたり、
個人の運命をより盤石にするために使われたりしました。
一方で、
破壊的な結婚相性の女性を送り込んで内側から敵を打ち崩すとか、
モノゴトを停止させる結婚相性の女性と婚わせることによって部下の発展を阻止したりとか、
結婚はそんな風に利用されたりもしていたそうです。
共通干支のある結婚相性は、
それが発展的なものでも破壊的なものでも、
その繋がりはとても強いものです。
なので、たとえ破壊的な結婚相性であってもちょっとやそっとでは離婚できません。
ダメな人だけど別れられないとか、
ためにならない人だけど離れられないとか、
いう人がいますが、
破壊的な結婚相性の場合はそういうことになりがちで、悪くするとそれが膠着し、葛藤が高じると、時として事件に発展したりします。
破壊的な相性なのに惹かれ合い結婚してしまう、
そういう試練を帯びた結婚をする人というのはそれなりの因を作っているもので、
何か悪い所業を重ねてきた場合などもあれば、
人間としての成長のためにそうした試練が必要であるということもあります。
結婚は成長のツールであるとかいわれることがありますが、
東洋思想的なその本質は試練であり因縁の浄化であったりします。
よって結婚は、
独身では決して経験することのない苦難とか、
2人でいることによる激しい葛藤を生むこともあるので、相性の見極めは大事です。
もしそうした結婚をしている場合は、大きく成長できるチャンスであると捉えるということもできるのですが、
もし事前に相談されたら、算命学を学んでいる人であればその結婚は勧めないだろうと思います。
できるなら、
自分の運を底上げしてくれるとか、
一緒に発展していけるような相性の人と結婚したいものです。
ちなみに、
あからさまに仲の悪い夫婦というのはあまり見かけませんが、
(そういう夫婦はさっさと離婚するので)
円満アピールをしている夫婦というのは多くの場合、こうした試練のある相性のご夫婦であったりします。
命式を拝見すれば、
そんな悩みのない円満さとは無縁なはずなのに、外側に向けては円満をアピールすることができる、
それこそが「破壊的な相性なのに別れるのが難しい」という結果につながるのかもしれません。
なお、こうしたアピールにはある特徴があるので、見る人が見ればすぐに分かります。
そしてその点においてその夫婦がつながっているということもまた分かります。