このところ、大学の入学式をYouTubeでせっせと観ています。
理由は、「新しく何かをスタートする気」というのを感じたいから。
年齢を重ねると、ついつい初心を忘れがちですけれど、
入学式において各大学の総長・学長が述べる式辞は、
「初心」を思い出す、「初心」を刺激する内容にあふれており、ワクワクします。
さて、今日は京都大学の湊総長の式辞をYouTubeで拝聴しました。
京都大学というのは、言わずと知れたアジア随一のノーベル賞受賞者排出実績を誇る大学であり、
さらにアメリカのノーベル賞といわれるアルバート・ラスカー基礎医学研究賞など研究にかかる受賞実績でも日本一の大学です。
京都大学は、東京大学が官僚養成機関的であるのに比べて、研究色の強い大学であるわけですが、
湊総長の式辞を聴いていると、
なるほど、研究者が育つ環境がこの大学にはあるのだな、ということがよく伝わってきました。
本を読むことの大切さと本を読むことの意味・効果、
人生を投じるべきテーマとの出会いの大切さとそのテーマに出会うために必要な姿勢ときっかけ、
そして海外で同年代の人たちと切磋琢磨する生活してみることの大切さと意義。
それらが、「自分を発見するおおきなきっかけになる」ということを湊総長は説いておられるのですが、
やはり、「自分を発見する」ことの先にしか、心を投じ、どこまでも掘り下げていくような研究はないのだろうと思います。
人生において、
人生の道筋に決定的な影響を与えるものに出会うには、自分を知ることが不可欠です。
そして、自分を知るには、同年代の様々な国の様々な価値観の人たちが、自分とどれだけ同じか、またどれだけ違うかを体験的に知る、ということが必要なのだろうと思います。
「純粋な自由な発想から未開の領域を切り開く。」
というのが、京都大学の伝統なのだそうですが、
こうした在り方は、人間として命を受け、充実した人生を切り開くうえでも不可欠の在り方と思います。
また、湊総長は、この式辞の最後に、2018年のノーベル賞受賞者で、同じく京都大学の研究者である本庶 佑の言葉を引用されながら以下のように語り掛けておられます。
…..
京都大学で私たちは、いつもナンバーワンよりオンリーワンを目指してきた。
しかし、真の理想は、オンリーワンとして自らが掘り当てた小さな泉の水が、
やがて小川から大河となり、ついにはとうとうとした時代の流れを形成することだろう。
これまでの思考の習慣や社会の流行から離れて、
本当に自分の心が動かされる泉をその手で探し求めて頂きたい。
それはすぐには見つからないかもしれませんし、多くの試行錯誤が必要でしょう。
しかし、そのような気持ちを持ち続けることが自由であり、
それが京都大学の自由の学風であろうと思っております。
…..
昨年の10月に総長になられて初めての入学式、ということもあって特に気合の入った内容だったのかもしれませんが、
まるで美しい詩の朗読を聞くかのような素晴らしい式辞でした。
お時間のある方は、ぜひ9分以降から聴いてみて頂ければと思います。
そういえば、
先日引用した、慶應義塾大学の長谷山塾長は2017年5月から塾長の職にあられます。
今日の京都大学の湊総長は昨年の10月からです。
この2名に共通するのは、前任者の体制を支え、その先において塾長なり総長になっているという点。
コロナ禍で、様々に混乱しているといわれますけれど、
体制維持で物事が推移するというのは、平和な時代であることの証左であろうと思います。
いろいろありますが、うっかり動乱型優位の時期と見誤らないよう、平和期なりの処世術を心掛けたいものです。
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