金烏玉兎庵

小室文書と北天運と若年期の天堂星

Photo by 五玄土 ORIENTO on Unsplash

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小室文書で世の中が大荒れです。
興味がない人はないでしょうが、興味がある人は「たっぷり燃料が投下された」的に大騒ぎしています。

社会人の先輩として、
一点、僭越ながら言わせてもらえば、

「揉めているときに長文を出すのは、やめたほうが良かったですね」

と、思います。

先日、ハンナ・アーレントを立場の真逆の人が真逆の解釈で引用していたことを書きましたけれど、
文字情報になった文章というのは、
色んな立場の人が、それぞれに都合よく解釈を加えて流布していってしまうものなので、

28枚もその材料を大量に投下した日には、
もはや原型をとどめないような形で、
元々の意図とはかけ離れた姿となって世の中に広まってしまうことになります。

いわゆる「収拾がつかない」ことになる、ということですが、
実際の今の状況を見ればそのことが良く分かるだろうと思います。

意図を表明するための文書、
あるいは事実を公表するための文書というのは、
基本的に「現実」をありのまま堅確に羅列して書くべきものであり、
例えば仕事上の告知文や連絡文、あるいは法律上の契約書などというのは、基本的にそのように書かれています。

「現実」をありのまま堅確に羅列して書かれた文書、というのは、
「誰が見ても同じように理解できる内容の文書」であり「誤解や解釈の余地がない文書」のことをいいます。

小室さんは、法律家になる勉強をしておられ、
恐らくはその「誰が見ても同じように理解できる内容の文書」、「誤解や解釈の余地がない文書」のつもりで28枚の文書を公表されたのだろうと拝察いたしますが、
実際のところをみれば、そうはならなかった、
様々に解釈され、様々に憶測を呼び、尾ひれはひれがついて広まっているその理由は、
彼が北天運の人であることに因っているのだろうと思います。

★調堂
鳳調石
胡玉報

こういう星図の人は、情緒的で美しく心を打つ手紙を書くことはできるかもしれませんが、
「誰が見ても同じように理解できる内容の文書」、「誤解や解釈の余地がない文書」を書くのは、余程訓練を重ねない限り難しいもの。

そういえば、この方は若年期天堂星の方。
まだ修行中(勉強中)の方なので、29歳とはいえ今もまだこの天堂星で動いている方だと思うのですが、
これを見ると、世の中の人からいかにも、「小狡い」「したたか」「裏がありそう」…な人間だと思われるのも、納得と思います。

天堂星というのは本質として、その役割を果たすことのために、
控えめさを持ち、老獪さを備え、粘り強い知恵をめぐらせる質を持つのですけれど、
こうした質というのは、順当な場所である晩年期にあってはじめて「さすが」と評価され、世の中で尊重されるようになるものです。

本来晩年期にあるはずの天堂星が壮年期にあると、
その同じ「控えめさを持ち、老獪さを備え、粘り強い知恵をめぐらせる質」が、
「落ち着きはあるけれど、腹に一物のある油断ならない人物」という評価になり、

それが若年期にあると、
それがあまりに本来の場所(老人)の年齢とはかけ離れた年代にその性質が発露されることで、
他人からは違和感を持たれ「腹黒い、ずる賢い、ウラがありそうで信用できない」という評価となる傾向にあります。

単に、「年齢不相応の性質」を持っているだけなのですが、
世の中というのは、
「社会・世間の思う姿」と異なる「違和感」というのは、往々にしてネガティブにとられる傾向にあります。

さらにもう一点、小室さんが世間からネガティブに評価されがちな理由を挙げると、
これも先日書きましたけれど、
人体星図において中央が東方を生じているのも一因と思います。

中央(調舒星)が東方(石門星)を木生火と生じているのは、
自然の姿とは異なるために、不遜な印象を与えるからであろうと思います。

人体星図の自然の姿というのは、
本来、中央土性で東方木性で木剋土であるのが自然であり、
これはつまり、世間は厳しいものであり、それに立ち向かっていくというのがあるべき姿なのですが、
小室さんの場合、世間が自分を生じていることの結果、世間をなめたような印象を与えることによります。

他にもいろいろ要素はありますけれど、
これだけ見ても、小室さんが今置かれている状況と世間の評価の理由がある程度分かります。

算命学というモノサシで丁寧に眺めると、色んなことが分かりますね。

なお、4月8日以降、あれこれバラバラに書いてきたことは、このこと書くための伏線でした。
noteでも、最近は、何回かに分けて細かく掘り下げつつ命式の詳解する、ということをしていますけれど、

丁寧に深く読み取ろうとすると、やはり多角的に捉えていく、ということが不可欠であるように思います。
言い方を変えれば「一面だけをもって語る」ということは危険性もある、と考えます。

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