金烏玉兎庵

認識すること、自覚すること、その深さの大切さ

Photo by 五玄土 ORIENTO on Unsplash

Photo by 五玄土 ORIENTO on Unsplash

京都大学の文学部哲学科を卒業された森信三先生という方がられます。
平成元年に出版された『修身教授録』のご著者である、というほうが分かる方には分かるかもしれません。

さて、その森先生が、

『人間の使命というのは、
何らかの意味において国民としての使命、
民族としての使命と結びついてこそその使命に根っこが生え、揺るぎないものになる、

個人としての、名利心による使命など、一種にあがきに過ぎない。』

…ということをおっしゃっておられます。

その言葉を読みつつ思ったのですけれど、
そうやって、

自分の使命が国や民族というものに結びつくということは、
自分の捉える半径がそれだけ大きなものになるということであり、
そうやって大きな半径で世界を捉えることができれば、
その大きな半径の世界に支えられ、その大きな世界に根を張り巡らせてその使命に向かうことができる、

ということであり、

一方で、
個人としての名利心からくる使命などは、
自分の身の回り、自分の視界に入る範疇のことであって、
小さな半径の世界でぐるぐるし、浅いところに申し訳程度の根っこを張る程度のことにすぎない、といえますね。

そう考えると、
先日、時代の動きを捉えるには、アンテナを広く張ることが必要だということを書きましたけれど、

アンテナを広げることは、
単に時代を捉えることにつながるのみならず、
自分がこの世界に立脚して生きようとする際に根っこを張って支えを得る、
ということのためにも不可欠なのだろうと思いましたがどうでしょう。

なお、森先生は、先に挙げた文章に続けて、

『すべての物事は、そのものの意味を認めることの深さに応じて、その価値は実現せられるのであります。

人生の価値というのは、その意義を認めることの深さに応じて現れてくるものであります。

人間の生涯を通じて実現せられる価値は、
その人が人生における自分の使命の意義を、いかほど深く自覚して生きるか否かに比例するともいえましょう。』

…と、いうことをおっしゃっておられるのですが、

だとすれば、
それが正しいかどうか、それが真実であるかどうかに拘わらず、

自分が「これが自分の使命だ」と認識し、自覚し、それに邁進するならば、
そしてその取り組みに深く意味を認めるならば、
それは大きな価値を実現することにつながるのだといえます。

使命を自覚することの大切さ。
これは算命学が説く、有意の人生を全うするうえで最も重要な要素の一つであります。

そしてそのれを実現するには、
半径広く世界を捉えて根っこを張り、その支え得て、使命を自覚しその使命に邁進し続けること。

そうしたことが大切なのだろうということを、改めて感じました。

そして、
こういうことを書くと、鼻で笑うような人がたまにいますけれど、

そういう人を相手にしている場合ではない、ということもまた強く自覚して、
自分の使命と信じる道を行かねばならないのだろう、と、その森先生のご本を拝読しつつ考えた次第。

2021年4月五週目のマガジンを公開しました📚
https://note.com/kinugyokutoan/m/md5e5a68e770f
「生き方」「自分の取説」といった処世術的内容のほか、堺雅人さんの命式詳解の後半です。
命式詳解では大運天中殺、守護神についても触れています。

⭐︎2021年4月四週目のマガジン📚
https://note.com/kinugyokutoan/m/m722365bfe12f
成功や活躍にはエネルギーの配分が必要なお話、人間に残虐性が育つ仕組みなど、センシティブな内容を含みますのでご注意くださいませ。

2021年4月三週目のマガジン📚
詳しい命式の読み解き方など書いています🌿
https://note.com/kinugyokutoan/m/m07998cfbb25d

⭐︎2021年4月二週目のマガジン📚
天主座気論や大運の活かし方などについて書いています。
https://note.com/kinugyokutoan/m/m8e11a85aba42

⭐︎2021年4月一週目のマガジン📚
「理想的な大運の流れ」について書いています。
https://note.com/kinugyokutoan/m/m4de10b4494e7
その「理想的な流れ」を持つ人でなくても、
活躍に向かう処世術の参考になります。

⭐︎サークルはこちら:https://note.com/kinugyokutoan/circle
一日あたり166円くらいです。

⭐︎統合版(2020年4月分〜2020年9月分まで)もあります。
2020年8月分の統合版はこちら:https://note.com/kinugyokutoan/m/m3476075e6eff

モバイルバージョンを終了