モンテッソーリ教育では、
子供を過度にほめてはいけないといわれています。
なぜなら、というのを引用すると、いかのとおり。
『大人がいくら言葉を尽くしても、言葉だけで自己肯定感を育てることはできません。
ほめたりご褒美をもらったりということに慣れてしまった子どもは、それがないと、当然ですがやらなくなります。
常に大人の顔色をうかがったり、評価を気にしたりするようにもなります。
特にご褒美は、どんどん高いものを要求するようになります。』
引用元:http://ehon.kodansha.co.jp/blog/montessori/9.html
前に、子供の狡さ、ということを書いたところでも書きましたとおり、
東洋思想でも、子供というのは褒めたら図に乗るだけだといわれますけれど、
西洋でもやはり思慮の在る人たちは同様のことに気づいていたようです。
さて、これは子育てのお話ですが、
大人になっても、
ママ友同士とか、男性でも社交辞令の世界の住人の方々とかは、
何かにつけて「褒め合う」ということをしていたりして、
そうしたのも結局は、その人物の成長の機会を奪ってしまっているのかもしれないな、と思ったのですがどうでしょう。
これがいわゆる本当の「褒め殺し」的な。
さて、こうして書くと、褒めること全般がダメなようですけれど、
算命学という視点でもって考えるなら、
褒められることことで甘えて堕落してしまうタイプの人と、
褒められてもそれに甘んじることなく切磋琢磨できる人というのは、
ある程度宿命の型で決まっているので、
まわりが意図的に褒めるとか褒めないとかをコントロールしても、あまり意味はないように思います。
というのも、
例えば、人体星図において、
中央と東方が相剋とか比和だったりすると、
仕事などで褒められても素直に喜べないというか、
下手をすると「褒める」という攻撃であるように感じたりする傾向にありますし、
逆に中央と東方が相生だったりすると、
叱られたり批判されたりしても、それを真剣に叱られている、批判されていると受け取らない
＝叱られている、批判されているように感じられない、ということもありますね。
結局のところ、
他人が何をするかということと、
本人がどう受け取るのか、ということは、
必ずしも正確につながるものではないわけです。
これに初めて気づいたときは、相当衝撃的でしたが、
観察していると、くっきりそれが分かって目からうろこが落ちました。
と、それはさておき、
そう考えると、冒頭に書いたような、「過度に褒めてはいけない」ということの真意は、
関係においてアンバランスなエネルギーを送ってはいけない
＝過度に叱る教育が良くないのと同様に、過度に褒める教育も良くない、
…ということなのだろうという理解に行き着きます。
このことを、大人になってからの人間関係に引き直せば、
関係においてアンバランスなエネルギーを送ってくる相手には気を付けなければいけない、というのは、
なんでも批判する人と付き合うことが非生産的であるのと同様に、
なんでもほめる人と付き合うことは非生産的である、…とか、
あるいは恋人関係において、
四六時中ケンカする関係が有意義ではないのと同様に、
四六時中ラブラブしている関係も非生産的である、
…と言えるように思いますがどうでしょう。
結局はバランス、中庸が大事である、ということろに行き着きますね。
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