金烏玉兎庵

起こるべきことは「spontaneously」に起こる

Photo by 五玄土 ORIENTO on Unsplash

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『最高の弁護は、現場において自然と生まれる』
というのは、アメリカの有名な弁護士の言葉らしいのですが、

弁護に限らず何事も、
「成るもの」、というのはだいたい、「自然と生まれる」ものだと思います。

たとえば、起業とか、成功とか、引っ越しとか、達成とか、
そういうのはいずれも、「自然と」それが実現するのだろう、ということです。

なお、この際の「自然と」とは、「spontaneously」のこと。

単に日本語の「自然と」という言葉の上っ面だけをとって理解しようとすると、
多少ニュアンスが異なり、うまく伝わらないかもしれません。

「spontaneously」というのは、
さらっと調べると「自然と湧き上がる、自発的な」というような訳語が挙がってくるのですが、

もう少し調べると、
「計画も強制もなしに、自然にあるいはしばしば突然の方法で起こるような」という訳語が出てきます。

ここでいっている、
起業とか、成功とか、引っ越しとか、達成とかが、
「自然と」実現するのだろう、といっているその際の「spontaneously」は、

「計画も強制もなしに、自然にあるいはしばしば突然の方法で起こる」のだろう、という意味です。

だいたい、
「お金を稼ぐために」
と、始めたことはたいてい早晩頓挫します。

あるいは、
「有名になりたい」
と、始めたことはたいてい空回りして終わります。

「コミュニティをつくろう」
と、コミュニティを造ろうとすると、
だいたい「コミュニティを造りたい」人だけが集まるコミュニティとなり、
いわゆる「コミュニティ」の本質的な意味とは異なるものになりますね。

つまるところ、
「意図的に」「作為的に」
何かを造ろうとしたところで、そうしたものは、早晩カタチを失っていくようにできているものであり、

本質的な存在感を得るような、本質的な役割を果たせるような、本質的な影響力を持つようなことというのは、
基本的に、そういう「意図的」とか「作為的」というのとは一線を画す、

まさに「spontaneously」に起こるものなのだろうと思います。

算命学的に言えば、
「spontaneously」にコトが起こるのには仕組みと背景があります。

これはつまり、
「spontaneously」に起こるタイミングで、
「spontaneously」に起こる仕組みを準備したうえで、
「spontaneously」に起こるのを待つことこそが、
「コトを起こす」という場合の正しい在り方である、ということです。

それ以外のときに、
つまり、「spontaneously」に起こらないところでは、
いくら頑張ったところで、砂上に楼閣を建てるに等しいことになるように思います。

ちなみに、

「お金を稼ぐために」と、始めたことはたいてい早晩頓挫する仕組みと、

「有名になりたい」と、始めたことはたいてい空回りして終わる仕組み、

「コミュニティをつくろう」と、コミュニティを造ろうとすると、
「コミュニティを造りたい」人だけが集まるコミュニティにしかならない、
…ということの仕組みは実はそれぞれ別です。

一番汎用性の高そうな、
「お金を稼ぐために」と、始めたことはたいてい早晩頓挫する理由を挙げると、

これは、
人間というのは「お金のため」に生きることはできないからで、

なぜ「お金のため」に生きられないかといえば、
「お金」というのはその実、
本質的な意味では無色透明のエネルギーなので、

そういう無色透明、実態のないエネルギーを目的としていると、
人生の迷い子になってしまって、
その先において、文字通り「生きることができなくなる」からです。

なお、エネルギーの迷子になっている人は、
だいたい本人はそれと自覚できませんが、まわりにいる人からはそれがとてもよく分かります。

陰占の世界は大体そういうもの。
本人には分からないことが、他人には分かる。

なお、「spontaneously」というのを待つ忍耐力が最も大事なキモと思うのですが、

若い人だとそれを待つ忍耐力がなく待つことができず、
歳を重ねても「自分」が出たい人はやはり待つことができず、
…ということが多いですが、

これは別に現代特有のことではなく、
古代の昔から同じ傾向のようです。

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