LIXILのCEOに返り咲いた瀬戸欣也さんと退けられた潮田さんの命式を見ていました。
瀬戸欣也さんはプロ経営者。
LIXILの母体の一社であるトステム創業家の潮田前所長を退けての復帰の背景には、
日本生命ほか、機関投資家の多くが瀬戸さんを支持したことがあります。
瀬戸さんは、
大運で東方に洩天地比がめぐっていて、
まわりが味方してくれる星回り。
あちこちの機関投資家に自分の利を説いてまわり、それに呼応してもらえたのも納得です。
一方で、退けられた潮田さんは年運で東方が対冲されているので、ガツンとやられる星回り。
よって、それだけみても、瀬戸さんに軍配が上がったのは星回りどおり。
ただ私の見方では、
おそらく地に足のついた経営者という意味では潮田さんのほうが向いていて、
瀬戸さんは経営者というよりコンサル向きな人であるように見えます。
瀬戸さんの命式をみれば、
天干が3つとも陽干で、
従星は最身弱(若年期に天恍星はありますが、壮年期は天極星、晩年期は天馳星)。
主星は調舒星で東に玉堂星、南に龍高星。
というあたりからその印象。
具体的には、
東大を出て(玉堂星)、住友商事に入りそこで海外赴任中に仕事上の必要から経営を学ぶためにMBAを取得(龍高星)、
北と西に車騎星があるので最終的に実践的な経営に向かうにしても、
北天運でもあり、主星の調舒星の完璧主義は必ずしも地に足のついたガチンコの経営という感じはありません。
一方で潮田社長は潮田さんは創業家の長男ではありますが、瀬戸さんと同じく東大を経て後継者としての道に進んでいます。
しかし決して「後継のドラ息子」ではなく、
営業企画部長、取締役、常務、専務、副社長、社長と着実に実績を残しながら会社の実権を握っていったやり手の人。
実力は十分にある人と思います。
命式をみれば、力強い丙午が日干支の人。
主星は牽牛星ですが、北にも牽牛星があり牽牛星2つ=車騎星のガチンコ感があります。
(昨日、牽牛星2つについて書きましたが、この人について考えていました。)
また、東は貫索星。
パワハラメールなどのニュースがありましたようにジャイアン感はありますが、本質的には守るべき会社を守っていける人ではないでしょうか。
それでも潮田さんが負けたのは、
星回りに加え、忌神のお金(年支にある庚の禄存星)にこだわったことが引き金になったのではないか?と考えます。
潮田家は脱税疑惑をかけられた過去がありますが、潮田元社長は税金対策でシンガポールに居住地を移しており、
この人の場合はそういうお金への執着の仕方が国内の機関投資家への印象を悪くした面もあるのではないか、とも思います。
せっかくの南の龍高星は、節税とか後ろ向きなことではなく、海外展開などもっと前向きに使われたらよかったのにな、など。
やはり歪むと転びます。
それにしてもこの2人。
どちらも守護神のしっかりした立派な命式です。
潮田さんの西方対冲は気になりますが、
寅卯天中殺で立派にこれまでこられたことを考えればさほどではありません。
一方、瀬戸さんは東方対冲とあわせて日支と年支の半会があり(これもなんとなくコンサル感を感じます)、これもうまく使っているのだろうと思います。
星回りがちがえば、
そして潮田さんが心根を正して取り組んでいれば、
勝敗は別の結果であったかもしれません。
なんとなくですが、この件はまだ続きがあるかも。
そんな気がします。