先日、千秋さんが前の旦那さんについて、
『遠藤はタレントとしては成功したが、その先への努力をしていないように思えた。』
…というようなことを言っていた、
という記事を読んで、そうだよね、と思いました。
この、
「成功の先において努力をしなくなる」という姿は、
恋愛において別れることを選択するときの
割とありがちな理由と思います。
結婚していれば、それだけで別れるのは難しいものですけれど、
恋愛の場合、
たとえ相応の成功をしていても、
楽しいだけ、
幸せなだけ、
安定しているだけ、
ということの倦怠感というか膠着感というか、
…そういう生ぬるさに耐えがたくなって別れる人というのは、
けっこうおられるように思います。
楽しい、幸せ、安定。
それでけっこうじゃないの？
と、思う方もいると思うのですが、
カール・ヒルティが、
『人生において最も耐え難いことは、
悪天候が続くことではなく、
雲一つ無い晴天が続くことである。』
と言っているように、
思索する人間にとって「変化のない楽しい、幸せ、安定」というのは、
ときに耐えがたいものになることもあります。
いや「耐え難いものになることもある」のではなく、
それを耐え難く感じる人と感じない人がいる、
…というほうが正確かもしれませんが。
単調な道が長く続くと人間は思考が停止するのと同様に、
単調な生活というのも、思考の停止を惹起します。
そういう単調さに、
埋没できる人、埋没して不安や不快さを感じない人と、
埋没できない人、埋没することに不快感、不安感、焦燥感を感じる人がいて、
遠藤さんは前者、千秋さんは後者だったのではないか？
と、そんなことを考えました。
話は変わりますが、
達成した成功に埋没できる人、というのは、
目指す「成功」の程度がそれほど高くはない人で、
「成功のその先」をイメージできない、その意味を理解できない人と思います。
そういう人は、
「あなたはもっとできる！」などといわれたところで、
その「もっと」をイメージすることも理解することも出来ず、
当然に、成長に向かうことも、より大きな成功に向かうこともできません。
一方、既に「大きな成功のビジョン」を持っている人は、
たとえ只今現在、大した立場になかったとしても、
倦まず弛まず成長に向かい、その先においてそのビジョン通りの大きな成功を手にすることができます。
その意味で、
「大きな成功」とは、
①そのビジョンを持ち、
②そのビジョンに向けて成長し続ける人
…のためのものであるといえますね。
算命学という枠組みで、
「大きな成功のビジョン」を持つ人と持たない人の違いは何かといえば、
それは星の並びだったり初旬の気であったりといろいろなのですが、
いずれの要素も、
不足や葛藤、苦難といった経験をもたらす要素である、
という点において共通しています。
これを分かりやすく言えば、
何かしらハングリーな何か、
満たされない何か、
耐え難いけれど逃れられない何か、
そういう何かに追い立てられるような経験だけが、
「大きな成功のビジョン」を育む、ということ。
「成功」というのは、
思慮により持続させることができる類のものではないようです。
いくら「大きな成功」の絵をビジョンボードに描いたところで、
そのビジョンが育まれる経験なしには手に出来ないのだろうと思います。
たとえ手に出来ても持続させることは難しい。
なぜなら、
飽くことのない思いで求め続ける何か、
それを内側に持つ人だけが「成功」を手にし、それを持続させることができる、
その「飽くことのない思い」というのは、
その思いが育まれる経験に寄らずして生まれることはないからです。
さて、千秋さんと遠藤さんの話に戻せば、
千秋さんが成功に満足せず飽くなき成長を志向する一方、
遠藤さんが成功に満足するのは命式において明らかです。
もし、自分が結婚後も、成長に向かいたい、
という思いを持っていることを自覚しているなら（そういう人は案外と少ないですが）
予めその点をチェックしておくことは大事だろうと思いました。
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