昨日、学歴による動乱と平和の話を書いたのですが、少し偏った印象を与えそうだと思ったので補足します。
まず学歴ですが、
大卒かどうかにかかわらず、
その環境において相対的に「正統な学問」を学んできた場合においてその環境で平和の質を持つ、ということです。
よって、
例えば大学や大学院を出ていたとしても、
それより高度な学問を修めた人の中にあっては動乱の質をもつことになりますし、
例えば大企業などにおいて旧帝大卒の人ばかりの中、MARCHくらいの大卒の人がいればやはり動乱の質をもちます。
また、学歴以外の要素として家庭環境があります。
家庭が三世代以上の大家族で育った場合は平和の質を持ち、核家族で育った子供は動乱の質を持つといわれます。
これは、
本来家族は四方があって安定するので、
どこかが欠けると不安定になるということ。
四方とは以下のとおりです。
父親
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配偶者ー自分ー母親
|
子供
なので子供を保守的、安定的な道に進ませたい場合は、子供と祖父母が接する機会を多くもつと良いです。
ちなみに、このことについて、
前に「今どきの若者には珍しい」立派な進路に向かったお子様の親御さんにどう育てられたのかを伺ったことがあるのですが、
祖父の影響ではないか?
という答えが返ってきて納得しました。
核家族でも、祖父や祖母の影響を強く受けている場合は、三世代同居と同じような効果がでてきて、
平和で正統な世界に向かうということなのだと思います。
なお、これも単に接していれば良いかといえばそうではなく、
また一緒に暮らしていれば良いというのでもなく、
祖父母から精神的な影響を受ける(=気を受ける)ことが必要で、
その意味では、自分(親)が祖父母を敬い、子供の前できちんと敬い、
間違っても子供の前で親の批判などはしない、
ということが必要と思います。
こうして書いてくると、
なんとなく平和が良くて動乱がダメ、
な印象を持ちがちですが、
先日、動乱期に活躍するタイプと平和期に活躍するタイプについて書いたとおり、
それぞれの宿命によってどのような環境において光るかは異なります。
なので、宿命が動乱期に活躍する傾向にある場合、学歴とか三世代同居などは必ずしもポジティブな効果には繋がらない、
という点には留意が必要と思います。
動乱の星でいえば、
調舒星の芸術性は、核家族、あるいは母子家庭などの孤独の中にあって磨かれていったりしますし、
貫索星の独立心は、自分が守らなければならないという意識を持てる環境で育まれます。
これらの星は動乱において光り、
平和の中では評価されにくいものでもあります。
何事も、
一部だけを切り取って解釈は出来ません。
一部だけを恣意的に解釈することの愚を犯さないよう、私もしっかりと肝に銘じておこうと思います。
参考:『原典算命学体系』第4巻