金烏玉兎庵

四正格の二面性、そして実際に知っている人の命式の情報量の話 ※6/3一部修正

Photo by 五玄土 ORIENTO on Unsplash

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陰占の格に「四正格(よんせいかく)」というのがあります。
十二支は四季に分かれますが、
その季節の中の一番真ん中の支で構成された格です。

 

分かりにくいので少し説明すると、
十二支は以下の通り四季に分かれます。

春→寅🐯卯🐰辰🐲
夏→巳🐍午🐴未🐏
秋→申🐵酉🐔戌🐶
冬→亥🐗子🐭丑🐮

 

厳密には、それぞれ最期の辰、未、戌、丑は土用なのでちょっと違うのですが、
方三位は土用の支もその季節という扱いなので、間違いではないです。

 

このうち、真ん中の、
卯、午、酉、子が命式の地支に一個ずつ3つある場合を四正格といいます。

 

四正の支は、
その季節をパキッと表していて、
濁りや遊びがありません。
土用の支が清濁併せ呑む懐の深さがあるのに比べると、とても純粋で、まさに「正しい」感じ。
また、他人から見たときに複雑さがないので人に好かれやすく、理解されやすい感じもあります。

 

この四正の支が命式の何処かにある場合、
その場所に相応する人間関係は分かりやすいのではないかと思います。

※「円満」→「分かりやすい」に変更しました。パキッとしているので合う合わないが明確です。

 

で、四正格。
年支、月支、日支のすべてが四正の支の場合、この格に入格します。
年支から順番に春夏秋冬が巡るのが上格といわれますが、
揃うだけでも十分すごいです。

 

この格の人は、
年支(外面、スタート)、月支(考え方、プロセス)、日支(内面、結果)のすべてがパキッとしていて妥協がない、
何かを徹底的に極めるタイプの大物で、何かの分野で象徴的なヒーローになります。
(メディアなどで取り上げられるのは、
物事を複雑に掘り下げたり、その分野を清濁合わせ飲みながら支えている人ではなく、分かりやすい役割を担い、シンプルな言葉で語れる人ですが、そんなイメージ。)

 

教科書などでは、
学術分野とか芸術分野など、忌憚なく極めていける分野で活躍すると書かれていますが、
駆け引きや根回しなどではなく能力で戦えるような分野であれば実業の世界などでも活躍するかもしれません。

 

一方で「英雄色を好む」といいますが、
この格の人は、
パキッと分かりやすいので好かれやすい、その結果として色恋も華やかになります。

 

実は四正格は「文曲」「桃花」という2つの呼び名があり、
前者の学術・芸術の分野で活躍する場合を文曲、
後者の色恋華やかな場合を桃花といいます。

守護神が透干している場合は文曲になりやすく、
忌神が透干している場合は桃花になりやすいといわれますが、
大運、年運など後天運では守護神が巡ることも忌神が巡ることもあるので、
この格の人はその両方の要素を持つといえます。

 

この四正格、四生格とか四鎮貴格などと一緒に、算命学を学び始めた当初習ったのですが、
あまり見たことがなかったので、なんとなくすっかりその存在を忘れていました。

 

が、
つい最近、この格の方の命式を拝見して「なるほど、こういうことか」
と納得した次第。
で、整理してみました。

 

ちなみに、
講義や教科書だけでは机上の論理としてイマイチぴんとこなかったりするものですが、
その人となりを知っている人の命式として見ると、一気にものすごい情報量でその命式や格の意味が雪崩のように流れ込んできます。
(このあたりは龍高星的な学び、ということかもしれません。)

 

最近は割と内向きに過ごしていますが、
少し前までけっこうな勢いでたくさんの人とお会いしていたことが、ここで役に立っています。

 

人と命式を突き合わせながら精緻に繰り返し眺めることで分かること、気づくことが、本当に多い。

そのことを再認識したので、
ファイリングして折に触れて改めて丁寧に見ていこうと思います。

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