天中殺の分類は、60干支の1番から順番に10個ずつに区切って以下の6種類の天中殺に分けられます。
日干支の番号があてはまるところが自分の天中殺グループになります。
これは立体五行説をベースにした分類で、それぞれの天中殺の人が世界のどの位置で最も輝くことができるかを示しています。
干支番号1番から10番→戊亥天中殺
干支番号11番から20番→申酉天中殺
干支番号21番から30番→午未天中殺
干支番号31番から40番→辰巳天中殺
干支番号41番から50番→寅卯天中殺
干支番号51番から60番→子丑天中殺
戊亥天中殺は本質が智徳。
表に出ることなく、無形の世界で智を形成することに役割があります。
申酉天中殺は本質が信徳。
自らが表に立ち、有形無形の世界で人心を集め有形の世界を形成していくことに役割があります。
午未天中殺は本質が義徳。
人を助け、有形の世界で物事を突き進め実現していくことに役割があります。
辰巳天中殺は本質が礼徳。
次の時代を担う人たちへ無形の様々な物事を伝えていくことに役割があります。
寅卯天中殺は本質が心。
自らが世の中に望むビジョンを無形の世界で形成していくことに役割があります。
子丑天中殺は本質が仁徳。
有形の世界で次の世代のために有形のものを守り残していくことに役割があります。
これらは地支分類といわれる分類で、
天中殺グループと一致するのでそのような書き方をしましたが、
実際には日干支:月干支:年干支それぞれ50:25:25の割合でその人の性質を構成しているので、
より詳しく知ろうとする場合は、
月干支と年干支がどの分類の箇所に該当するかを併せて見ます。
陽占はその人の世界でのあり方が分かるわけですが、陰占の命式を構成している干支がどのような環境でどのような役割を果たす性質を持つのかを知ることで、自分が光りやすいフィールドを知ることができます。
これは西洋占星術でいうところのネイタルチャートのようなもので、
天性に生まれ持つ自分のフィールドを示します。
ちなみにこれは地支分類なので、現実の行動や活動のフィールドを知る分類ですが、物事の考え方を知る分類は天干分類といい、60の干支の1番から順番に12個ずつに区切られています。
簡記すると、
1番から12番が木性でまっすぐに進む質、
13番から24番までが火性で熱く情熱的な質、
25番から36番までが土性で安定感のある質、
37番から48番までが金性で誇り高く義を尽くす質、
49番から60番までが水性で物事を冷静に見つめる質、
ということになります。
面白いのは、60個の干支の中に一つとして天干分類の方位と地支分類の方位が同じものはないということ。
そこに人間というエネルギーの複雑さと奥行きがあるということなのだろうと思います。
ちなみに、この天干分類、地支分類というベースの上に、それぞれの干支の構成(五行や相生、相剋、比和など)があり、そこに生まれる性質があります。
複雑ですが、
人間とはそもそも複雑なもの。
様々にある算命学の占技を一つ一つ重ねていく先に一個の人間が現れてくる、
ということです。
それにしても、こうして60干支の分類の並びを眺めるに、
世の中に生まれる人間は、
それと知らずして世界に役割を持ち、
時代をつないでいくように出来ていることが分かります。
算命学の宇宙観の神秘を感じます。