ここ四日にわたり、noteのほうで「中殺がある命式の詳解」について書き、
それに連なる、
「宿命中殺がある場合の生き方」、
「宿命中殺がある方に与えられた役目」と、
それに伴う「宿命中殺がある人が役目を果たし、活躍する場合のエネルギーの消耗」
…についてもnoteのほうに書こうと思っていたのですが、
次の大事なテーマに月内に入りたいという思いもあり、
また、そもそもこの内容は、多くの人が知っておくべき内容と思いましたので、
これは、公開のほうにアップいたします。
もともと、noteに公開する予定であった為、多少難解な内容ですが容赦くださいませ。
さて、「宿命中殺」と「エネルギー」の関係は、あまり語られることはありませんが、
実はこの二つは不即不離の関係にあり、セットで知っておかねばならないことです。
というのも、
宿命中殺が陽転し、「枠のない世界」において活躍した場合、
それは、
スケールの大きな活躍、際限のない活躍=エネルギーを使う活躍、消耗する活躍
…になる、ということであり、
その場合には、避けがたく大きなエネルギーの消耗が伴うことになるものだからです。
よって、宿命中殺の生き方を説く場合には、
「宿命中殺がある場合の生き方」、
「宿命中殺がある方に与えられた役目」、
「宿命中殺がある人が役目を果たし、活躍する場合のエネルギーの消耗」
…の3つをセットで説かねばなりません。
なお、本日の説明における「宿命中殺」の範囲は、生年天中殺と生月天中殺です。
その前提で説明いたします。
まず、生年天中殺ですが、生年天中殺がある場合というのは、
両親の場所が「中殺」されることの結果、
「親不信(=年干支不信)」という質を先天的に、そして不可避の性質として持ちます。
年干とは父親、目上、上司
年支とは母親、同僚、兄弟、友人
…などの存在ですが、
生年天中殺がある人というのは、
これらの存在が、いかに立派で素晴らしく、
客観的にみれば、社会的に非の打ち所が全くない人物であったとしても、
彼らに不満を持つ、彼らを信じることができない、という質を持ちます。
一方、生月天中殺がある場合は、
家系の場所が「中殺」されることの結果、
「家系不信、“今いる場所と今後の向かう先”不信(=月干支不信)」という質を先天的に、そして不可避の性質として持ちます。
月干支の示すところに対する不信感、
つまり、「家系不信、“今いる場所と今後の向かう先”不信」
…というのが多少分かりにくいので、今少し丁寧に説明すると、
月支とは、「ただいま現在」、「今いる場所」、「今所属している組織・集団」
月干とは、子供や目下、子孫、 「これから向かう先(未来)」
…などを指しますが、
生月天中殺がある人というのは、
これらの存在が、いかに立派で素晴らしく、
客観的にみれば、社会的に非の打ち所が全くない人物であったとしても、
彼らに不満を持つ、彼らを信じることができない、という質を持つのです。
さて、生年天中殺を持つ人や、生月天中殺を持つ人が抱えるといわれる、
このような先天的な、そして不可避の不満や不信感を解消する方法はないのか?
…といえば、
実は、生年天中殺や生月天中殺があることに伴う不満や不信感は、
生涯、永遠に、それを解消することは出来ません。
では、生年天中殺や生月天中殺がある人は、
その不満を抱えながら生きていくしかないのか?
その苦しみから逃れる術はないのか?
…といえば、なかなかそうだと書かれることはありませんが、そのとおりで、
その不満や不信感と共存して生きていく、
その不満や不信感を乗り越える強さを備えて生きていく、
…というのが生年天中殺、生月天中殺を持つ人に宿命づけられた生き方であり、
その不満や不信感を糧にする、バネにする、という強さが、
生年天中殺、生月天中殺を持つ人には必要なのだといえます。
具体的に言えば、
その、両親や上司・同僚、彼らがいる社会・世間(=年干支の世界)に対して抱えている不満や不信感に起因して(その不満や不信感を利用して)、
より一層、広い社会・世界に向かうとか(既存の年干支の世界の枠を超えるとか)、
その社会・世界をより良い社会・世界に改良していくとか(=既存の年干支の世界を一度壊して枠組を造り直すとか)、
そういうことに向かうのが生年天中殺、
その、「今いる場所」、「今所属している組織・集団」、そして「これから向かう先」に対して抱えている不満や不信感に起因して(その不満や不信感を利用して)、
「今いる場所」から飛び出て、「どこまでも続くような盤石の現在」、「よりスケールの大きい未来」に向かう(=既存の月干支の世界の枠を超える)、
「どこまでも続くような盤石の現在」、「よりスケールの大きい未来」を、より良いものに改編していく(既存の月干支の世界を一度壊して枠組みを造り直す)、
…そういうことに向かうのが生月天中殺であるといえます。
中殺があるということは、
その「中殺された場所」を信じることができない、満足することが出来ない…ということであり、
その「不信」、「不満」を抱き続けながら、
その「不信」、「不満」を原因として(その「不信」、「不満」を利用・活用して)、
その「不信」、「不満」の対象を改革する、改変する、より良いものにする、
それが無理なら「不信」や「不満」のない「新しいものをつくる」
…というビジョンを描くことができるのが、 生年天中殺であり生月天中殺であるといえ、
つまるところ、生年天中殺や生月天中殺がある人というのは、
その「不信」や「不満」に起因して生まれたビジョンを実現する、という役目を持っているのです。
「不信」や「不満」がなければ、
何かを変えようとか、造ろうとか、思わないものです。
「不信」や「不満」がある、それに「気づく」ということは、
それは、何かを変える、何かをつくる…という役目を持っているということで、
逆に言えば、
「何かを変える」、「何かをつくる」…という役目を持っているからこそ、
「不信」や「不満」を感じるのだといえます。
実際、中殺がある人というのは、
中殺がないひとよりも、はるかに細かいところに目が届き、
何かに取り組み始めたら徹底的にそれを完遂するという質を持ちます。
そういう中殺がある人たちに特有の質は、
既存の社会・世界においては、
「やり過ぎる」とか「極端である」…などといわれ、
とりわけ「既存の状況を維持継続したい」と考えるような人たちからは、厄介がられ、
ときに、「ちょっとおかしい」と否定されるようなこともけっこうあります。
けれど、
既存の社会・世界の「何かを変える」、
既存の社会・世間にない「何かをつくる」…という場合には、
その、
細かいところに目が届きすぎるほど届き、
何かに取り組み始めたら徹底的に、どこまでも完璧に完遂する、
「ちょっとおかしい」ような質が、
たいへんに役立ち、頼もしいものとして、大きな評価を集めることができるもので、
そういうところに、生年天中殺や生月天中殺がある人の役目・役割があるのだといえます。
とはいえ、
そんなふうに、常に既存の社会・世間に「不信」・「不満」を持つ、持ち続けるということは、
日々に全く「安住出来ない」ということでもあり、
その「不信」、「不満」を抱くこと、その「不信」、「不満」を解消するために力を尽くすことというのは、
たいへんに「エネルギーを消耗する」ということであり、その先において、
エネルギーを使いすぎて命を縮めてしまうということにもなります。
けれど、だからといって、
その「不信」、「不満」から目をそらし、やり過ごしていては、その中殺は陰転します。
なぜなら、
「不信」、「不満」というのは、役目に誘(いざな)うためのサインであり、
本来、その「不信」や「不満」を原因として、何かを、より良いものにする、
それが無理なら「不信」や「不満」のない「新しいものをつくる」…という役目を持っている中殺を持つ人が、
その「不信」、「不満」を無視してしまえば、
そもそもの「中殺を持つ人の役目」を放棄することに等しく、
それはすなわち、「宿命を逸れる」ことになるからです。
では、いかにその「不信」、「不満」を受け止めつつ、
それに起因する「創造」を、命を削ることなく実現するか?
…といえば、
宿命に応じた「不信」、「不満」の受け止め方、
宿命に応じた「創造」の実現をしましょう、
…ということになります。
具体的に言えば、
陰占と陽占の不一致に留意した活動、生き方を心がける、
エネルギー値が低い場合にはそれに配慮した活動・生き方を心がける、
…ということです。
例えば、天将星があると、気持ちはたいへんに強く、
他人に対しても、気圧して動かすような力量を持つものですが、
宿命中殺と共に天将星がありながら、エネルギー値が150くらいだとすれば、
そんなふうに、他人を動かしながら何十年も生きていれば早々にエネルギーを使い果たしてしまうことになります。
あるいは、根っこがなく、宿命中殺があるような人の場合、
有形の世界でその「枠のないエネルギー」を消化しようとすると、
それも、相当の無理の先に倒れてしまうことにもなりますね。
…根っこがないと踏ん張れないので倒れます。
陽占が強ければ、陰占がいくら弱くても、力強く、積極的な意識をもって動いていってしまうものですし、
陽占が弱ければ、陰占がいくら強くても、受動的な意識となるもの。
陰占が弱くて陽占が強ければ、無意識に消耗してしまって持続力に欠けることになりますし、
陽占が弱くても、陰占が強ければ、潜在的には自分が押し出す力が強いので、
ふと「どうしてあのとき出なかったのか…?」みたいに葛藤する、ということが起こり、
そういうことでも消耗します。
例えば、安倍元首相などは、壮年期天将星を力強く生きた方であったようですが、
それを支えるエネルギー値が低かったことで、
定期的に、病気などの問題が起こり(持続力が欠け)、
そういう「サインともいえるストップの現象」を無視してしまって(病院で治療できてしまって)活躍を続けてしまった=エネルギーを消耗し続けてしまったことも、
まだまだ若い年齢での、それもあのような衝撃的なカタチでの、
他界の一因であっただろうと思います。
こうしてみると、中殺がある方が、ある程度活躍する場合には、
「宿命に応じた生き方」をすることがいっそう望まれるということ、
そしてしっかりエネルギーの消耗に配慮する必要があること、
…が分かるだろうと思いますがいかがでしょうか。
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