かねてより、六旬目までに「自分の道」を歩み始めなければ淘汰される、
…ということを書いているのですが、
これを平たく言えば、
「六旬目になるまでには、誰にも頼らず自分で生きて行けるようにならなければならない」
…ということです。
こういう書き方をすると、
社会人になれば、たいていの人は、誰しも働いてお金を稼ぎ、自立しているわけで、
たいていの人は六旬目を超えられるのでは?
…と、思われそうなのですけれど、
ここでいう「誰にも頼らず」というのは、
「月支=家系に頼ることなく」ということで、
月支・家系というのは現代でいえば、
「自分が所属している組織」とか「自分が拠り所としている集団」とかを指すので、
つまるところ、
六旬目になるまでには、
「会社に頼ることなく、自分の才能、自分の才覚でもって生きていく」
「自分の所属している社会のコネやお情けではなく、自分の才能、才覚でもって生きていく」
「半径50mの人脈に頼ることなく、広い世界において自分の才能、才覚でもって生きていく」
…ようになることが必要ですよ、ということです。
その意味で、50代もなって、
仕事以外の場所で、「わが社は…」とか「当社は…」みたいなことを平然と言ってしまう人というのは、
多少どこかおかしく、ちょっと踏み込んで言えば救いがたい未熟さがあるといえますし、
同じように、50代もなって、
親の支えや応援を受けて商売をしているような人というのは、
その後の人生において自分らしい商売をする機会を得ることは難しい、つまり自分の人生を生きることは難しいであろうといえます。
六旬目までに「自分の人生を生きる」ことができない場合、
どういうことになるのかといえば、
命を終えて、閻魔大王様の前で「お前は何者か?」と問われたときに、
「私は〇〇会社で働いている者です」と答えることになるとか、
「私は〇〇の息子です」と答えることになるとか、
…そういうことになる、ということです。
人間というのは、与えらた命をきちんと使ってこの世界で役に立っていく必要があり、
その場合の「役に立つ」というのは「自分の才能、才覚でもって生きていく」ことを指します。
これはつまり、
閻魔大王様の前で、自分が何者かを、自分の才能・才覚をもって何をした者なのか?
…を答えられるようにならねばならない、ということです。
「自分の道」に取組み始めることなく六旬目を超えてしまったら、
もはや「自分の道」を歩み始めることは見込めないので、淘汰される=命が終わってしまうことになります。
だいたい、50代~60代で他界する方の多くは、
そういう「自分の道」ではない道を生きた方であるもの。
その意味で、牽牛星があって会社員であるなら別ですが、
禄存星、司禄星でもって「わが社は」などといっている人は変な印象を与えますし、
継承運で司禄星の人が家業を継承するとかいう場合は別ですが、
龍高星とか車騎星などをもつ非継承運の人が家業を継承するとかいうと、何かが違う印象を与えることになります。
そして、そういう「何かが違う」人というのは、だいたい道を誤っているので、
できれば、自分の心によくよく耳を傾けてみるのがよいように思います。
…ちなみに、身強の人とか、一気格の人は「自分の心の声」を聴くのが苦手かもしれません。
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