統一地方選挙、前半が終わりました。
いろんな意味で順当、驚きの少ない選挙結果でしたが、唯一驚いたのは、立憲民主党です。
案外と、というか、きちんと組織を成して見事な選挙戦を進め、きちんと結果を出してきたことは、天晴れ。
私の住む川崎市中原区の市議選でも、
立憲民主党の候補者が前回のダブルスコアでトップ当選されておられ、
組織を固めていることを感じました。
一方で、自民党は候補者を3人から4人に増やしながらも危なげなく全員当選されていたので、こちらはこちらで盤石ということなのだと思います。
市議選「あるある」といえば若い候補者ですが、
中原区では、前回、26歳の候補者が地道な活動の末に当選しました。
今回も28歳の候補者が年齢を大々的にアピールして立候補していましたが、
今回の候補者は落選しています。
どちらも直接存じ上げていて、結果に驚きはありません。
が、その人となりや資質、勝因や敗因はさておき、
「若い候補者」、「最年少候補者」というある種の座位(立場に宿る運命)について考えるに、
1つの選挙区において、連続してその若い候補者という立場の人が当選するのは難しく、
今回その若い候補者が落選したのは予め予見できたように思います。
若い候補者というのは功罪があります。
若さという新鮮さと敷居の低さから市民に愛されやすいという面と、
経験値の不足から、実現力、安定感に劣るという面があり、
先に立った人のほうは新しさという追い風を受けやすいです。
一方で、後から立った人は二番煎じ感が否めず(連続した選挙であれば尚更)、若さに起因する稚拙さや不安定感に注目が集まりやすい。
くだんの候補者の問題点は様々に耳にしますが、そうしたことも敗因の一つであったのではないかな、と思います。
選挙とは、風であり機運であると言われたりしますが、
同じ資質の同じくらいの経歴の、同じような年齢の人であっても、
どのタイミングで、どのような候補者の中で戦うかによって結果が全く異なってしまうことはよくあります。
今回はそんなことを強く感じた選挙でもありました。
ちなみに、福岡、島根、福井、徳島の各知事選においては保守分裂の選挙戦で、
福岡・島根は自民県連等地域の推した候補者が、
福井・徳島は自民党党本部、国政側が推した候補者が当選しましたが、
このあたりは、国の時代論における時代が、経済確立期から庶民台頭期へ移りつつあることを感じました。
経済確立期は大企業や大資本が元気になる時代、こうした時代は大きな組織に近い国政を担う政治家が力を持ちますが、
庶民台頭期は中小企業や個人が元気になる時代、そうした時代は小さな組織、より地域に密着した地域を担う政治家が力を得るようになります。
経済確立期は2017年から始まっているので、少し早いように感じますが、2012年の衆院選で自民党が過半数を取っていたりするので、
選挙の動きとしてはこうしたタイミングで地域の強さが見え始め、今後力を増していく、と見るのが順当なように思います。
大阪ダブル選でも地域政党である大阪維新の会が共に当選していますし、
今後は地方、地域の意向思惑をしっかりと汲んだ選挙戦が必要になるように思います。