金烏玉兎庵

お金と財と品格の関係

Photo by 五玄土 ORIENTO on Unsplash

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日経を読んでいたら、
「是枝裕和監督の新作「怪物」、「考えない時代」への警鐘」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCD109ZB0Q3A410C2000000/
という記事がありました。

いろいろ示唆に富む記事でしたが、最も印象に残ったのはここ。

「本は新書しか売れなくなり、文学部はいらないという。
役に立つものだけ読めばいい、利益を生むものだけ援助する。世界がそういう方向へ進んでいる。」

このところ、
30年前?20年前?10年前?くらいから世界を席巻している、
「価値のないものでも売り方次第でお金を稼げる」という風潮、
「大人も子供も、お金を稼ぐ能力をこそ見つけよ」という世間の潮流は、

恐ろしいほどに日本人の自負、自覚、品格、矜持を損なっているなぁ、
…と感じているところだったのですが、

なるほど、自負、自覚、品格、矜持を失った人間は、「怪物」に見えるのか…と、腹に落ちました。

さて、これは別に「お金を稼ぐ」ことを咎めだてするものではありません。

というのも、「武士は食わねど高楊枝」という言葉は不自然で、
人間というのは「貧すれば鈍する」もの。

貧しくなれば、賢い人でさえ思考能力が損なわれ鈍ってしまう一方、
富めば、愚かな人でも地位を得て学びに向かうものだからです。

これは例えば「地位が人をつくる」という言葉にもありますし、
世の中を見渡せば、無学の先に財を築き地位を得たような人が学位をとることに向かう例は枚挙にいとまがありませんね。

その意味で、只今現在、世界が全力で「お金」に向かったとしても、
ある程度、その「お金」でもって財を築き満たされれば、自負、自覚、品格、矜持に向かうはずで、
それほど心配しなくても良いのではと思っています。

これは、禄存星・司禄星という財の星が、 車騎星 牽牛星という地位・名誉の星を生むこと、
その先に、龍高星・玉堂星という知性や品格の星につながること、
=土生金、金生水の流れ
…を思い浮かべれば理解できるのではないでしょうか。

但し、「お金」を稼いだとしても、そのお金を適切に使うことができなければ、
それは「財」にはならないので、
当然、その先に地位や名誉、あるいは知性・品格が生まれることにならないことには注意が必要です。

言うまでもないですが、
「お金」=「財」ではありません。

つまり、お金をお金として「保有」しているだけ、
あるいはお金を「費消」するだけでは、地位・名誉、あるいは知性・品格にはつながらないのだということです。

では、世の中の、
「価値のないものでも売り方次第でお金を稼げる」という風潮、
「大人も子供も、お金を稼ぐ能力をこそ見つけよ」 という世間の風潮の先にお金を手に入れているような人たちはどうなっていくのか?
…といえば、

お金を稼ぐことに向かったひとのうち、20%の人たちが財を築き、
残りの80%の人たちからそのお金を吸い上げていくのです。

こうして書くと、財を築いた 20% の人たちが悪いようですが、
本来、「財」とはそういうもの。

つまり、行き場を失った、行き場に迷うお金を吸い上げるのが「財」の本質なのです。
そう考えると「お金」にばかり向かうことの愚かさが分かりますね。

ちなみに、「財」を築くことができない80%のうち20%は「タカリ」のようなかたちで財を吸い上げようとしたりしますが、長続きはしません。

「友達」とか「ご近所」とか、
そういうつながりから他人の労力や他人のお金を掠め取る人たちというのは、
早晩、昔でいうところの「ゴロ」みたいになっていくもので、顔を見ればそれと分かる濁りが出てきます。

なお、冒頭の記事で心をぎゅっとつかまれたのは、

「ただ言いたいことは言わない。その周りをぐるぐる回るから言葉は多くなるけど、決してたどりつかない。 核心は言葉にしない。」

…という言葉。

算命学の奥義というのも、決して言わない、言葉にしない、
ぐるぐる回り、多くの言葉を積み重ねながら伝えていくもの。

大事な人への思いというのも、決して言わない、言葉にしない、
ぐるぐる回り、多くの言葉を積み重ねながら伝えていくもの。

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