金烏玉兎庵

「主体性」への評価は変わる

Photo by 五玄土 ORIENTO on Unsplash

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世の中、「はーい!」と、
主体性さえ発揮していれば褒められる、存在感を発揮できる「年代」というのがあります。

あの子、元気でいいね。
あの子はよく動くね。
あの子は自発的に取り組んでいるね。
…みたいに褒められる人たちです。

こういう主体性だけで純粋に褒められるのはだいたい30歳くらいまでで、
それ以降40代50代以降にもなって、「主体性だけ」で動いていては、
感謝されたり多少褒められたりするかもしれないけれど、

だいたいは、
その 「褒めてくれる人たち」のレベルが極端に下がったり、
あるいは高い水準の人からの褒め言葉があったとしても、そこには微妙に侮蔑や嘲笑の色が滲むようになったりするもの。

これはなぜかといえば、
人間というのは、

30歳までは(=納音までは)、
主体性を発揮して様々な体験をすることが、
本人の人生を優位に発展させるために不可欠であり、
その時期に、主体性を発揮してなんでもやってみることは、
単に、世の中に役立つばかりでなく、本人の成長と発展に資するものである一方、

それを過ぎて以降は(=納音を過ぎると)、
本人の個性や特性を活かすことのできる環境を選び、
その個性や特性に磨きをかけ、研ぎ澄ませていった先に、
「その人にしか出来ないこと」を全うすることにこそ生きる意味があり、

そうであってこそ、存在感と成長、
その先における 「真に世界の発展に貢献できる人物」となっていくことができるもので、

単なる主体性の発揮ばかりをしている人は、
中身のない人物であることを露呈しているからです。

逆に言えば、
単に主体性を発揮するだけでできる仕事や役目というのは、
誰にでもできる、代替のきくロボットにもできる仕事や役目であり、

様々に経験を積むべき30代までの時期であれば別ですが、
それ以降、40代 50代になっても「主体性」だけで誰にでもできる何かにまい進する人というのは、

全力でロボットになろうとしている人であるともいえますね。

そんな人いるの?
…と、思われそうですが、
自分の個性と向き合うことなく、
単に「かっこよさそう」「人気者になれそう」「儲かりそう」などというだけで、

その仕事に就いているような人というのは、だいたいそういうロボットです。

10年くらい前に「自分ブランディング」という言葉が流行って以降、
各種媒体の拡大も相まって、
いわゆる「自称○○」な人たちが増えました。

仲間内だけでやる舞台のお手伝い出演をするだけで「自称役者」とか、
仲間内だけで読まれる記事を書いて「自称ライター」とか、
ネットに転がっているレベルのことを偉そうにいうだけで「自称コンサルタント」とか、
知り合いの社長が多いだけで「自称プロ経営者」とか、

子供のお小遣いにも満たないよう収入しか得られないにもかかわらず、
「言ったもん勝ち」的に「自称」する破廉恥な人を挙げたらキリがないほどですが、

だいたい、こういう人を見ていると、
そういう「全力でロボットになろうとしている人」であるように思いますがどうでしょう。

もちろん30歳くらいまでであればそれでも良いのですが、
40代も半ばを過ぎれば、
本人の個性や特性を活かすことのできる環境を選び、
その個性や特性に磨きをかけ、研ぎ澄ませていった先に
「その人にしか出来ないこと」に取り組んでかねばなりません。

人間が生まれてきた意味というのは、
持てる個性と能力を最大限に発揮することにあります。
=天中殺の役割の発揮と人体星図の消化にあります。

近所や仲間限りのお手盛り評価で「何かをしている」 気になっている人というは、
よほど自己評価が低いか、向上心が希薄なのだろうと思います。

なぜなら、そういうあり方というのは、
役所などの「支援」なしには生きていけない人間だと宣言している人と似たような精神構造であるといえるからです。

「支援」がダメだということではないですが、
何事につけお手盛りで「支援」しあう世界というのは、歪みがあることに注意しましょう。

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