何度か書いていますが、
干合というのは、算命学の宿命上の結婚の関係です。
干合の関係にある干を持つ人同士が出会うと、
惹かれ合い、感化されて、性質が変化したりします。
嫁ぐと相手の家系の色に染まる(べき)ものですが、まさにそんな変化をして仲良くなります。
「結婚」と書きましたが、
正確には、
出会って惹かれあってお互いしか見えないくらいの熱烈な恋愛を経て結ばれ、
新たな命を生み出す関係です。
もともとその構成は相剋と陰陽の和合が同居しているので、
「喧嘩するほど仲がいい」
という風情もあり、とてもロマンチックな関係でもあります。
この関係をさらに具体的に描写すると、
干合の関係において、
その出会いのスタート時点においては陽干が引っ張り、
干合して変化すると今度は陰干が主導権を取ります。
陰陽論において陽は男性、陰は女性。
それを干合の関係に当てはめれば、
出会いから恋愛関係がスタートするまでは男性が引っ張り、関係が深まって結婚すると女性が主導権を握る、
という言い方もできます。
なんとなく、
干合って、古式ゆかしい日本の恋愛と結婚の姿のようで素敵です。
実際、干合変化するとそれらの干は互いに強く惹かれあっているので、命式の中の他の干支にあまり影響を与えないといわれます。
このあたりも、古き良き時代の家庭っぽいです。
なお、この干合は惹かれあって結びつき、変化して新た何かを生み出すのみならず、
精神と現実の相互関係にも反映されます。
先日、二度運を持っていても、それを相手(恋人や配偶者)が使ってしまうことがあるということを書きましたが、
干合の関係(夫婦の関係)というのは不思議なもので、
妻の仕事運が夫の仕事を後押ししたり、
夫の悪事のために妻が病気になったりすることもあります。
また、
夫の精神は妻の現実に反映され、
妻の精神は夫の現実に反映されるともいわれますし、
夫の精神性は家庭の現実に反映され、
妻の精神性は夫の仕事に反映されるともいわれます。
これをもっと具体的な例でいえば、
少し前に、
妻が夫の下着を洗うのに汚いからと手で直接触るのを嫌がって箸で洗濯機に入れている、というようなお話がありましたけれど、
そういう妻の夫は出世しませんし、
そういう母親の子供は父親を疎んじるようになるものです。
逆に、夫を尊ぶ心を持つ妻の夫は出世するものですし、父親を大切にする母親の子供は父親を尊敬するようになります。
干合の関係、夫婦の関係はそんな不思議な側面もあります。
旦那様に出世して欲しい方は、意識してみると良いかもしれません。
余談ですが、昔、
『夫をお金持ちにする64の習慣』という本をいただいて読んだことがあります。
そのときは、
「これは子供を褒め育てする母親になるための指南書??」
と、ちょっと懐疑的な印象をもったのですが、
算命学を学んでみると、実は結構的を射ていたのかもしれないな、と思いました。