noteの再配信のほうの投稿が、2日間、配信出来ておらず、昨日の分と本日の分を、先ほど投稿いたしました。
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さて、このところ、思い立って山鹿素行先生の『中朝事実』の解説書、
『「中朝事実」を読む』という本を読んでいます。
『中朝事実』とは何かといえば、尊王思想の歴史書で、
戦後教育において欠落している「日本の根っこ」を説く書物、
吉田松陰先生に大きな影響を与え、明治維新の最大の原動力となった書籍である、
…といえば、その内容のイメージがつくのではないかと思います。
いわゆる神世七代から万世一系の皇統の確かさについて説いた『中朝事実』について、
戦後レジームからの脱却の流れを受けて、
古代日本の歴史を紐解く書籍が多数発刊されている、その一貫として2015年に出版された本。
多少、政治的な背景が感じられるような感じられないような…そんな本です。
このように書くと多少、抵抗感を抱く方もおられると思うのですが、
読み進めるなかでは陰陽の思想、易経の思想などが端々に現れていて、
万世一系の皇統に興味がない方でも、陰陽思想に興味がある方は、
易経の副読本としてご覧になっても良いのではないかと思います。
文語体と口語体が並べてあるので、ページ数はやたらと多いのですが、
文語体になじみがない方は、まずは口語体の部分だけを読み進めると、あっという間に読めます。
天地人の形成や、
陰陽から五行が生まれ、木火は陽、金水は陰、土はその2つを兼ねてその2つの中間にある…など、
算命学において教科書に説かれているそれを、
また別の角度から学ぶという意味でも役に立つように思います。
私自身はといえば、冒頭に書いた、万世一系の皇統の理解を目的に読んでいるのですが、
なぜ、その理解が必要なのかといえば、
過去から未来へと続く確かな一本の流れを捉えることによってこそ、
自分という人間が確かになるからです。
少し前にnoteの上級編で十二大従星が示す家系の循環について説明したのですが、
時間というのは円環的にめぐっているので、
過去を知り理解することは、未来を展望しその未来を確かに揺るぎないものとすることにつながります。
こうした、確かな未来を展望するために必要な、
「過去を知ること」を「根っこを生やす」といったりしますが、
過去の否定の先に未来を築くことは出来ないわけで、
未来を展望しようとするなら、きちんと過去と折り合いをつけていく必要がある、
そのために必要なのが、
神世七代から現在に至るまでを一本の線でつなぐことができる歴史観であるのです。
いわゆる「歴史観」というのは、
過去から未来へと続く確かな世界観のことを指し、
西洋ではキリスト教的歴史観が主流ですし、中東ではイスラム教的歴史観が主流ですが、
歴史観とは宗教思想的側面をもつもので、
『中朝事実』は日本の歴史観、そしてそれに付随する神道の八百万の神を尊び、森羅万象の法則に則って生きる世界観までも説いてあり、一読の価値があります。
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