金烏玉兎庵

「頑張る」というトラップ

Photo by 五玄土 ORIENTO on Unsplash

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仕事って、一生懸命やるもんじゃないですよね。
…といって、
どれくらいの方に賛同いただけるか分かりませんが、
「一生懸命頑張っている人」に、私は仕事を頼みません。

それはなぜかといえば、
「一生懸命頑張らないとできない仕事」をしている人には、怖くて仕事を任せられないからです。

張り詰めた意識で、一生懸命仕事をする、
それは一見美しいのですが、
その「一生懸命頑張っている」ということと完成度には相関関係はなく、

世の中を見回せば分かると思いますが、
「一生懸命頑張っている」というその人の完成度よりも、
「簡単に、何でもない風にやっている」というその人の完成度の方が、
はるかに高い水準であることのほうが多いもの。

日本人は、「一生懸命頑張る」ということを尊ぶ傾向にあり、
「一生懸命頑張る」ことが評価され、
簡単に、難しいことをやってのけるような人は、
その「簡単にやってのける」という点において評価されない傾向があるのですが、

このあたりは、
「一生懸命頑張る」ことに紐づく忠誠心が評価されているのだということ、
「簡単にやってのける」ということに紐づく不遜さが嫌われがちであるのだということ、
…であって、

本質的な価値や評価においては、
「簡単にやってのける」ことができる人の方に軍配が上がるだろうと思いますがどうでしょう。

さて、何の話かといえば、
この「一生懸命頑張る」ことが一見評価されてしまう、
これが人を「適職」、その先の「天職」から遠ざけてしまうトラップである、というお話です。

40代も後半、50代にもなると、
その人物が適職に就いているかどうかある程度分かります。

これは、人間、一度適職についたら、以後、適職以外の仕事はできなくなるためで(心がそれを受け入れなくなるので)、

そのくらいの年齢までに適職についたことがある人は、適職に就いている人独特の余裕を感じさせる一方で、
そのくらいの年齢になっても適職についたことがない人は、何かしらごまかしながら生きているのですがその「ごまかし」による上滑る感じというのが明確にあって、

その後者の方というのはだいたい、その「ごまかし」を露呈しないように「一生懸命頑張る」ということをしているのですが、

世の中なぜか「一生懸命頑張る」人を応援するので、
その「ごまかし」によって上滑りそれが露呈しないよう「一生懸命頑張る」ことを続けてしまう。

…けれど、それはその仕事が評価されているわけではなく、
「一生懸命頑張っている」ことが評価されているのであって、
そうやって「一生懸命頑張る」ことが、結局は適職を遠ざけることになるから、
それがトラップであるな、というお話です。

そういう「一生懸命頑張る」ことは、知り合いからは評価されるけれど、知り合いではない人から見れば鼻白むもので、
恐らくは、「一生懸命頑張る」ことで世の中に出て行こうとしているはずなのですが、
その「一生懸命頑張る」ことこそが、小さな世界に留まることにつながる、
ある種の「回し車」を走る世界に迷い込んでしまうことになる、
それがトラップ的だな、と思う次第。

冒頭の、「一生懸命頑張っている人」に、私は仕事を頼みません。
…という話に戻すと、
先日、派遣の方に謎の反発をされた話を書いたのですが、
見ていると、その方は、今与えられている仕事に適性がなく、余力がないので、常にピリピリしていることが分かってきました。

40代?50代?くらいのその方は、
「一生懸命頑張って」おられるのですが、おそらくはエクセルを駆使するその仕事には適性がなく、
だから、常に「パソコンに張り付いて一生懸命頑張っている」のですが、
その「一生懸命頑張っている」ときに他のことが起こっても、
例えば、電話がかかってきたり、他の頼みごとをされたりすしても、

「自分はパソコンに張り付いて頑張っている!」
「自分はたいへんな仕事をしている!」
…と思っているから、その電話をスルーする、頼みごとに反発する、という反応をしてしまう。

こういうことについて、一般社会、企業と派遣社員の関係であれば、咎められるわけですが、
けれど、知り合いなどであればその「頑張っている」ことに寄り添い、褒めてあげたりしますよね。

いや、もちろんその方の件をすべてにあてはめるものではないのですが、
その様子を拝見しながら、「適職」ではない仕事をしている人ってこんな感じであるな、という気がしたので、
ちょっと書いておくことにした次第。

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