金烏玉兎庵

「自己重要感」は万人に必要なのか?

Photo by 五玄土 ORIENTO on Unsplash

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このところ、「自己重要感」というワードを耳にすることが頻繁にあり、
ちょっと気になって調べてみたら、

自己重要感とは、「自分は重要な存在である・自分は価値のある存在である」という感覚のことを指し、
その自己重要感を高めるには「自己肯定感」と「他者からの承認」の両方が必要なのだそうですが、
…必要ですかね?自己重要感。

私はときどき、「自己重要感が強いよね」という言われ方をすることがありますが、
私の感覚でいえば、重要なのは「私」ではなく、
「私が取り組んでいる仕事」であったり「私が指針としている何かを示してくれる存在」であり、
それなしに、自分の存在など意味がない、という感覚があります。

もちろん、
「私が取り組んでいる仕事」が重要で、
「私が指針としている何かを示してくれる存在」も重要であるならば、
身を賭してそれらに取り組んでいる自分も当然に重要であるという自負がなければ、
その責任を全うすることはできないので、

間接的に「自己重要感が強い」ということに異論はないのですが、
「自分自身が重要人物である」という感覚は皆無である中で、「自己重要感が高い」といわれると、
ちょっと違うのでは、という感じがあります。

世の中には、愚にもつかないことを自慢し、自己アピールに余念のない人たちがおられますが、
「自己重要感」というワードにはどこかそういうお山の大将的なイメージの方が先行し、
自慢やアピールを忌避すべきものと考える立場からすれば、同列に置かれたくはないような感覚があります。

このあたりは、
車騎星・牽牛星が強いと、「自分が動かされる」ことで生きているので、
主役は自分ではないという意識が強いからかもしれません。
…もっとも、その車騎星・牽牛星も、強すぎると(私はそのタイプですが)
「動かされる」ことへの強い自負と責任から、結果としてはた目には「自己主張の強さ」として現れ、
その結果として「自己重要感が強い」ということになるのかもしれませんが、

本来の「自己重要感」という意味でいえば、
貫索星・石門星のような、「自己発揮」が強いような場合や、
鳳閣星・調舒星のような、「自分らしさへの拘り」が強いような場合、
あるいは、禄存星・司禄星のような、「自分が中心に立つ意識」が強いようなケースにおいて必要なのが自己重要感であって、

車騎星・牽牛星、龍高星・玉堂星には、それほど「自己重要感」は必要ではないのでは?と思っています。
なんといっても、これらの星は、オモテに出ることに本分があるわけではない星ですし。

とはいえ、
車騎星・牽牛星でも「動かされる」ことへの自負・責任、
「動かしてくれる存在」への強い尊敬や忠誠といったものから、
間接的ながら「自己重要感」が意味を持つこともありますし、

龍高星・玉堂星でも「生じられる・助けられる」ときのその生じてくれる存在、助けてくれる存在への尊敬や畏敬から、
「生じられる・助けられる」という立場にある自分について「自己重要感」を持つこともあるわけで、
そう考えれば、この「自己重要感」は誰しもに必要なものといえなくもありません。

さて、以上を踏まえれば、
車騎星・牽牛星、龍高星・玉堂星というのは、自分よりも優位・高位にある存在を前提として、
「自己重要感」をもつべきである、ということなのですが、

たまに、車騎星・牽牛星、龍高星・玉堂星をもって「自分が尊い」「自分がすごい」とアピールする人がいると、
そういう人は、本当に、見るに堪えないほど滑稽に見えたりしますね。

このあたりは、星の構造を前提にすればその理由が分かるだろうと思いますが、
「星を損なう在り方は長続きしない」
…というあの言葉のとおり、だいたいは長続きしていないもので、
多少長期的に観察して、それがどういうことかを理解すれば、
同じことをしようなどとは思わないのではないかな、と思います。

ちなみに、生きていく上で必要なのは「自己信頼」ですが、その「自己信頼」のキーになるのは、noteに先日書きましたが、人体星図の中央の星です。

特に、生月天中殺の人にとってはこの中央の星をもって「自己信頼」を獲得することは何を置いても優先すべき事柄と思います。

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