天南星という若々しい活気に満ちた「青春の星」といわれる星があります。
前にも書きましたが、
何にでも挑戦していける活力がある一方、
天南星は実を伴わない批判力の星、
行動が伴わない口だけ番長な星とも言われます。
しかし、大きな挫折を経ることで、地に足が着き、言葉に実が加わる星でもあります。
黒柳徹子さんな田原総一朗さん、橋田壽賀子さんなどは天南星の人ですが、挫折を経て「言葉」に実を得た人です。
この天南星の陽転度合いをはかるのに、この挫折は大きな尺度になるのですが、
挫折以外の尺度として、
他の2つの従星が天南星より大人の星かどうかというのがあります。
もう少しわかりやすくいえば、
3つある従星の1つが天南星ある場合において、
それ以外の従星に天禄星、天将星、天堂星、天胡星、天極星、天庫星、天馳星、天報星がある場合と、
それ以外の従星に天印星、天貴星、天恍星しかない場合では、
天南星が実を得るそのプロセスやハードルに差が出てくる、ということです。
気が先行する天南星は、それよりも先の年代の星を備えることによって実を伴うことができます。
それよりも前の年代の場合、自動的には実を伴うことができないので、何かしらの試練を経ることが、大人になるには不可欠な要素となります。
天南星は実を伴うことによって益のあるパワフルさを持つわけですが、
年若い星とともにあると成熟することなく気ばかりが先行することになり、現実社会においては上滑りになる傾向にあります。
従星は、年代ごとに強く出る星の位置というのがありますが、
年代にかかわらず、全体としてのバランスや構成というのも、星の陽転には影響があります。
正反対の従星をともに持てば葛藤があり陽転するのにハードルが高くなりますし、
若い星ばかりだと精神的な若さをもつ反面、成熟度に欠けます。
歳を重ねた星ばかりだと現実的に偏ります。
体を持たない星ばかりだと、どこか現実感がなく、ビジョンに偏ります。
もっとも、
理想的な星の構成になることは稀で、誰もが何かしらの偏りや不足をもつもの。
よって、そうした偏りや不足を前提に、人生においてどのような試練を減るべきかを認識し、できるならその試練を選択していくことが望まれるように思います。
先日、若年期に天南星がある知人の娘さんが、「記念受験」で受けた名門中学の受験に失敗されたそうですが、
天南星の他に若い星ばかりがある人の場合、そうした「ちょっと無理目なチャレンジ」に積極的に取り組み、敢えて挫折を経験していく、というのは良い選択なのだろうと思いました。