人間はエネルギーが高くなっていくと、妥協や迎合をしなくなります。
妥協や迎合をすると、高いエネルギーがあらぬ方向へ向かうこともあるので、
適切に歩んでいくことが、とりわけ必要になります。
※ここでいう「エネルギー」は算命学でいう「エネルギー値」のことではありません。
エネルギーの分かりやすい指標は例えばお金。
経済力がついてくると、それに応じて妥協や迎合をしなくなります。
あるいは地位もエネルギーの指標の一つ。
地位が高まれば、それに応じて妥協や迎合をしなくなりますし、むしろ妥協や迎合をしていては、その地位の役割を果たせないということになります。
また、同じ場所や役割を担う長さというのも一つのエネルギー。
その場所に代々住んでいるとか、
同じ部署で10年以上働いているとかいうのもエネルギーになります。
よって、
例えば大地主でお金持ち、代々そこに住んでいて、市議会議員、みたいな人は、
大変なエネルギーの人なので、
そのエネルギーを正しく適切に、曲げることなく歪めることなく過ごすことが必要、ということになります。
曲げたり歪めたりすると、普通の人の何倍もダメージを受けます。
エネルギーがそれほど高くない場合、
適当に合わせるとか、抵抗なくみんなで集うということができやすく、
友達が多いように見えたり、
人脈がたくさんあるように見えたりしますが、
そういう人がいざエネルギーが高まるような地位や方向性を得ると、
あっという間にそれらの友達や人脈が雲のように散り、霧のように消えて無くなる、ということになります。
エネルギーが低いうちは、
そうして平和に生きていける面もありますが、
それは妥協と迎合の産物であって、
言ってみれば、山登りの前に山の入り口の茶屋でお茶を濁しているようなもの。
本来は、早い段階で山を登り始める必要があり、
とりわけ天将星のような頂点の視点を得て始めて陽転するような星があれば、山頂までたどり着くべく邁進する必要があります。
自分の山を登るプロセスの中で出会う人たちというのは、
山登り前に出会った人たちよりも強く深い絆で結ばれる人たちなので、
友達や人脈というのは、本来そういう場所で見つけ築くことが望まれます。
なお、妥協や迎合をしないことは、
必ずしもガチンコで他をなぎ倒しながら生きるということではありません。
自分の性質や宿命に照らして異質なものを避け、同質のものを尊び、それを体現していくその方法は、
例えば鳳閣星なら自然体で朗らかにそれをなすでしょうし、
龍高星なら知的に体験的にそれをなすこもしれません。
車騎星なら、やっぱり他をなぎ倒しながら進めることになるかもしれませんが、
いずれにしてもその方法は千差万別。
しかし、どんな風情、どんなアプローチであれ、
宿命を掘り下げその道を進むには、妥協や迎合をしていては、進むことができない、ということになります。
正しく宿命を知り、
それに基づいて生きるうちにエネルギーが高まり、
その果たす役割は確固としたものとなる先に達成や満足があります。
そして、高いエネルギーを持った者同士は、妥協や迎合をしない分、簡単には仲良くならないかもしれませんが、
確固とした役割を得ている人たちなので、何か一緒に取り組む際にはとても頼り甲斐のある存在にもなります。
先ほど、宿命に気づくシグナルについて書きましたが、宿命を生きることの意味について別の角度から書いてみました。