教科書より、高次元十二大従星論をまとめてみました。
参考文献は高尾学館の『算命学Ⅲ』です。
天報星は、胎児の星で、何にでもなれてしまう星ですが、
精神の低下は多極多元を生み出し、
精神の向上は一極二元を発揮するといわれます。
簡単にいえば、精神が低下すればバラバラに、精神が向上すれば統一感のある視点を得て生きることができます。
よって、精神の向上のために精神的な試練が必要といわれます。
天印星は、赤子の星で、
赤子だけに最大の無抵抗が最大の抵抗に通じます。
これは周りの人が意識することなく迎え入れてくれる一方、彼らが意識しないまま惹きつけられているという言い方もできます。
無であることに原因を作り出す根元がある星、ともいえます。
天貴星は少年少女の星ですが、
自我が芽生え、自負心と自意識をもって成長していきます。
成長の初期だけに、その自意識を支えるのは弱さであり、不安です。
しかし、弱さや不安に立脚しているからこそ忠実であり真面目、そして努力に邁進します。
天恍星は思春期の星。
人生の方向を決める時期でもあり、良くも悪くも一つの分岐です。
陰陽の変化の時期であり、淘汰の試練の時期、「真の存続を問われる関所」といわれます。
脱皮脱却の時期であり、ロマンや冒険に向かう気質があります。
天南星は青年の星であり青春の星です。
力量を備え、運命を切り開いていきますが力みと気負いがあり、「恐れを知らない前進力」「環境を無視した批判力」といわれます。
その前提は「怒」であり、自己の内面世界への固執があります。怒りと固執を越えた先に光があります。
天禄星は仕事でも家庭でも責任を担うようになった大人の星です。
人間として内面外面のバランスが取れている時期ですが、比重は現実性が主、精神性が従となります。
精神より生存を優先する気質です。
冷静ですが保守的、堅実、実直です。
天将星は皇帝の星、頂上の視点を得た姿です。
一つの世界の極みであり、陽の極みであれば社会の頂点、陰の極みであれば社会の底辺となります。
バランスするのではなくバランスを欠くのぎ真の姿であり、現実性に向かうか精神性に向かうか両極となります。
人生の中にアンバランスを所有したときに天将星は完全燃焼します。
天堂星は頂点を超えた隠居の星です。
「道を譲る」「精神の柔軟性を持つ」という気質となり、自己を強く出さないとこよに真の価値があります。
視野が広くバランスを保ちながら後退する姿。また「間断の気」といわれ、異次元の中で相対を保ちます。
簡単にいえば、別世界に対しても通じる気質といえます。
天胡星は病人の星、身体の自由が利かなくなり、一方で精神が花開きます。
過去の思い出や死後の世界に意識がとび、感性鋭く直感が光ります。
連続した思考にとらわれず、無形の中に現在と100年先を一致させる力を持ちます。それは発明、発見、そして芸術の担い手の持つ才能です。
天極星は死人の星、肉体を超えて精神のみが存在します。
自己の想念にしばられず、現実を受け入れ、与えられた環境を拒絶しません。
そこには「回帰作用」があります。
過去に戻ろうとする想念があり、障害にぶつかると出発点へと気持ちが向かうものの、それでも現実を受け入れていく、その結果として他人に助けられたりしまする、無抵抗が最強の現実性を持ちます。
天庫星は入墓の星、墓守の星です。
よって長男の星ともいわれます。
有形の世界を集結させ、異次元の世界へ向かいます。異次元には様々な世界が現実的な連結なく存在し、そのそれぞれの真の姿をそれぞれに捉える能力となります。よって「凝り性の星」ともいわれます。一業専心し、一つの分野のみを進むのに最適なエネルギーです。
天馳星は宇宙と一体化した星です。
時間の感覚がなく、目的も普遍性の中に溶けて存在のみがあります。
よってあらゆるものを受け入れる気質が生まれ寛大さを持ちます。
目の前のことに集中し疲れを知らず、エゴを超えて役目を果たすため、周りの人を引き込み人脈が広がります。
それは「外動内静」の姿といえます。