算命学の根本原理の一つに、異気集合論というのがあります。
人間は、異なる気の集合体であり、
その「気」は、人生で会うことが定められた人たちの「気」であって、
その「気」の構成を知る手段が命式であるという考え方です。
この異なる「気」は、生まれたときからすべてが備わっているわけではありません。
生年月日から算出する命式にはその構成が現れるので、生まれた時点で集まる「気」は決まっていますが、
その「気」が集まってくるのには時間がかかります。
「気」は性質であり、巡り会う人であり、出来事。
その「気」の組み合わせによって様々なパターンの人生がそれぞれに出来上がります。
「気」の集まり散じていく流れは十二大従星に見ることができます。
前半は気が集まっていく流れ。
天報星は受精卵の星、気がどんどん集まり始めます。
天印星は赤ちゃんの星、気が現実世界で形を得ます。
天貴星は子供の星、気に自我が芽生え一個の気の塊として存在し始めます。
天恍星は思春期の星、気が揺らぎながら様々な外側の気と出会い始めます。
天南星は青春の星、自分の内側の気と外側の気が押し問答をするなかで自分の気を強く押し出します。
天禄星は大人の星、自分の気と他人の気のバランスを取りながら世の中に在ることができます。
天将星は王様の星、他人の気を前提にしながら、自分の気を明確に打ち出すことのできるところです。
これが気が集まった集大成のポイントで、自分の気と外側の気が真にバランスする場所です。年齢にして50歳くらい。
ここから後半、気が散じ始めます。
天堂星は老人の星、自分の気を解放しながら外側の気をうまく取り込み使うことができます。
天胡星は病人の星、自分の気をさらに解き放ち、外側の気を操ることができます。
天極星は死人の星、自分の気は薄まり、外側の気のあるがままの姿を受け入れることができます。
天庫星は入墓の星、自分の気を手放しつつ、外側の気のあるべき姿を模索し引き出します。
天馳星は宇宙の星、自分の気が外側の気に溶け込み、外側の世界がそのあるべき姿として構築されていくために手を尽くします。
前半は、自分の気が形作られるプロセス、
後半は、外側の気が形作られるプロセスともいえます。
各人が持つ3つの十二大従星とは別に、世の中の仕組み、モノの生成滅失の流れがそのようにあることを知っておくことは、
人間関係やプロジェクトの遂行、あるいは植物の育成などにも役立ちそうです。
その上で、自分の持つ3つの十二大従星が持つ役割を知り、それがどのようなポジションにあるのかを認識すると、
星を光らせやすいように思います。
また、十二大従星は後天運でも巡っています。
長期の目標に向かう場合、こうしたプロセスも織り込んでおくと効果的に力の配分もできそうです。