十大主星の心の構造の続きです。
教科書からご案内しているので、割とダイレクトに良いことも悪いことも書いてありますが、一極二元とその本質を語るには、必ずしもプラスの面ばかりでなく、またマイナスの面があるからこそプラスの面もあるということでもあります。
■禄存星の心の構造
この星は、もともと愛情奉仕の星という意味がありますが、実際はそれは心を表す手段にすぎません。
自分というものを相手に知らせるための手段として、愛情的、奉仕的行為をするのです。
この本質にあるのは、自分を認めて欲しいという自己顕示欲です。
禄存星を持つ子供がいたとして、一生懸命奉仕するとしたら、親の側から見れば「親孝行だな」と思うわけですが、子供は「自分はここにいるぞ」ということを知らせているだけであって、親孝行をしたいからしているわけではありません。
こういうことを本能的にやるのが禄存星です。
この禄存星は、土性引力を持っているため、単に奉仕的で優しいと受け取ってはいけません。
禄存星の子供がいて、その子が愛情奉仕をしてくれたら、単に「ありがとう」とだけではダメです。
「あなたを認めたよ」
と、言ってあげなくてはいけません。
禄存星というのは、
「私はあなたに眼が向いていますよ」
ということを見せてやると一生懸命頑張ります。
こういうところは苛められるほど伸びていく貫索星とは正反対です。
禄存星は叱って育てると自滅します。育て方として貫索星の子供はいじめっぱなしで、禄存星はスター的な育て方をします。
■司禄星の心の構造
この星は蓄積とか準備とかいう意味がありますが、心の本質は誰かを支えているという中で喜びを感じるところがあります。
自分は誰かのためになっているのだというのが大きな喜びであり、ある種犠牲的な精神と言ってもいいでしょう。
つまり白く制覇自己意識ではなく、存在意識なのです。
司禄星の子供に勉強させるときは、
「あなたは私のために勉強しなさい」
というと、親のためならと頑張るのです。
よって、司禄星は誰かのために役立っているのだという自覚がないと運勢も伸びていかないのです。
真ん中に司禄星のあるひとは、誰かのために尽くすことが伸びていくきっかけとなり、司禄星と禄存星は似たようで心の構造は逆なのです。
家庭でも、
「あなたがいるから安心」
というように褒めてあげないと、自分が本当に役立っているのかと不安になってしまうのです。
「何かのために」という目標が、この司禄星には大切で、またそれがないとエネルギーが稼働しません。