算命学では人生のスイッチが入るようなタイミングというのを知ることができます。
例えば、
生年中殺とか生月中殺のある人が親や生まれた土地から離れたタイミングとか、
天禄星とか天堂星のような大人の星を持つ人がその年齢となりその星なりの視点や経験、能力を得たタイミングというのはその一例ですが、
誰しもに共通するのはスタート地点を見る方法を挙げるとすれば、循環法がその一つではないかと思います。
循環法というのは、
陽占の星図の星で流れ(木火土金水の流れ)を見るもので、
流れの起点の星が人生が稼働するスイッチであり、
流れの終点が人生で目指すものを示します。
今回はスイッチの話なので起点を中心に説明します。
いくつかサンプルを挙げます。
★石☆
玉調禄
☆鳳☆
みたいな星図だった場合、
玉堂星(水性)→石門星(木性)→調舒星・鳳閣星(火性)→禄存星(土性)
となり、起点が玉堂星、終点が禄存星になります。
すると、
正当な学問を学ぶこと(玉堂星)で人生が稼働を始めるわけですが、
そのスタート地点が西の星であることから、
それに加えて結婚する(=西側の存在である配偶者の位置が埋まる)ことも、稼働の条件になります。
(その意味では西の星が起点となっている人は早めに結婚した方が良い人ともいえます。)
もう一つサンプルを挙げます。
★車☆
龍牽車
☆貫☆
この場合、
車騎星・牽牛星(金性)→龍高星(水性)→貫索星(木性)と流れますが、このように起点になる五行が複数ある場合は中央の星が起点になります。
よって、起点は牽牛星となり、何かしら資格を持つとかステータスを得ることが人生のスイッチを入れます。
また、この場合は中央の星(=自分自身)からスタートしているので、親や兄弟、目上目下を問わず誰に頼ることもなく自らの手で道を切り開くことで人生が稼働します。
ちなみに、五行が循環する星図の場合や、星が全く流れない場合、あるいは流れに中央の星が関わらない場合も中央の星が起点になります。
(終点も中央の星になります。)
なお、
南の星が起点になる場合は、その星の要素に加えて子供や部下に恵まれること、
北の星が起点になる場合は、その星の要素に加え親や目上の助けに恵まれること、
東の星が起点になる場合は、その星の要素に加え切磋琢磨できるライバルの存在と対峙すること
…が、人生の稼働のスイッチになります。
よって、
起点の星が西にある場合は早めの結婚を、
起点の星が南にある場合は早めの結婚に加えて早めに子供をもうけることが望まれます。
一方、起点の星が北にある場合は、親が健在のうちに一角の人物になる目処をつけられるとその後の人生が安定します。
人生の稼働って何ですか?という方へ。
一言でいえば、
「自分の足で立って生きている感じ」です。
人間は生まれてから親の庇護下で生きているうちは親の支配や価値観の影響を受けます。
また、社会人になって働いていても、若いうちは会社の庇護下にあるもので、たとえ働いて給料をもらっていても、会社を一歩出れば1人ではとてもお金を稼ぐなんてできなかったりもします。
そういう庇護なしに、
「自分で何とかやっていけるかな」
と、腹落ちするのが人生のスタート地点です。
このスタートのスイッチが入ると、
たとえ親のそばにいても会社で働いていても、自分で自分の人生をコントロールできるような、揺るがない感覚を得ることができます。
当然に天中殺や宿命中殺などの宿命の型に合わせた人生航路を選択することが大前提としてはあるのですが、
その上で、こうした循環法による人生が稼働するスイッチというのも意識しておいて、早めに対応しておくと良いだろうと思います。
ときどき、「西や南が起点だと大人になるまで人生はスタートしないんですか?」ということを訊かれたりしますが、
起点が中央でも北でも東でも、まぁ普通は大人になるまで人生はスタートしません。
なぜなら、自分の人生が本質的にスタートするには、自分の人生に対する覚悟と責任が必要で、多くの場合、大人になる前にその覚悟と責任を持つことが稀であるからです。
しかし、
例えば西が起点のスポーツ選手がプロを目指していて、自分に付きっきりでサポートしてくれるコーチ(=補佐役=西の存在)がいるとか、
北が起点の子役の芸能人が人生を賭して大活躍していて、ステージママ(=親=北の存在)が自分を応援してくれるとか、
あるいは南が起点の子供が本気の夢(=南の存在)に向かうとか、
…している場合は、それをもって人生がスタートすることもあるだろうと思います。
そう考えると、
起点の星の要素の消化と起点の位置(東西南北中央)の消化に加えて「覚悟と責任」が必要、ともいえるのですが、
覚悟と責任というのは自分の意思で持てるものではなく、外部環境や他者との関係の中で備わっていくもので、その覚悟と責任が備わるスイッチが上記の「人生が稼働するスイッチ」であるともいえるわけで、敢えてそれを挙げなくても良さそうな気がします。
※西の星は配偶者の代わりに補佐役やプライベートの生活の充実に置き換えることもできます。
南の星は子供の変わりに部下や目下、人生を賭して取り組む夢に置き換えることもできます。
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