なんとなく徒然と次期総裁分析などをしていて、
最近存在感を増している菅官房長官について調べていましたら、
この人は戊亥生月天中殺の人でした。
戊亥天中殺は現実虚、
しかし生月中殺によりさらに中央が欠けるので、虚×虚=実で、
現実世界において活躍が期待される人です。
但し、現実世界の活躍といっても、
申酉天中殺のそれや寅卯天中殺のそれとは異なり、
一枚ベールを隔てた上での現実での活躍、というイメージ。
元々戊亥天中殺はそういう「一歩退いた場所」において参謀や黒幕みたいな立場において活躍するものですが、
そういう立場における意図が、
ふつうの戊亥天中殺であれば虚の世界(精神性の世界)へ展開していくのに対し、
戊亥生月天中殺であれば現実の世界に展開していきます。
但しその「意図」が、
現実的に自分のエゴや立身出世を目指した執着を伴うと現実虚が消化されず、意図も実現しませんが、
現実や自分の生々しい欲望や野心に立脚しない、一歩引いた場所における意図であれば、軽々とビジョンが具現化していきます。
菅官房長官はまさにその「一歩引いた」補佐役、参謀役的な役割を一貫して担い、その意図を実現してこられた人です。
自分のビジョンを持ちながら、それを「自分のビジョン」として実現させるのではなく、誰かを立ててそれを実現してきた人です。
自分は表に出ることなくそれをしたのが自らの経験によって編み出した知恵なのか、
あるいは梶山静六氏に近かったので何かしらのブレーンにそう指南されたのかは分かりませんが、
その姿勢は一貫しています。
菅官房長官の政治家に向けたキャリアは小此木彦三郎の秘書としてスタートしています。
11年の秘書生活(小此木氏の通産大臣就任に伴い大臣秘書官を含む)を経て横浜市議会議員へ。
通産大臣秘書官の経験人脈とそれを駆使する能力を持ちながら、
当時の高秀横浜市長を一歩引いた立場からサポートし影の横浜市長とも。
その後の経歴を含めて驚くのは、
この人は割と常に権力の中枢のすぐ近くにいて、
それでいて野心を表に出していないということなのですが、
この人が戊亥生月天中殺であることを考えるに、
それこそがこの人が権力のすぐ近くに在り続ける秘密なのかもしれません。
察するに、
唯一色気を出したのは梶山静六が小渕恵三と戦った総裁選、
その負けによって決定的に自分の「役割」を知ったのだろうと思います。
そしてそこで、自らの知恵かブレーンによる指南か分からないその「表に出ない」処世術の確かさを知ったのではないかな?と感じます。
「色気を見せた時点で政治力は失われる」
というのは菅官房長官がかつて語った言葉ですが、
戊亥生月天中殺という視点で見れば、
「現実に執着した時点でその実現力は失われる」
というこということで、納得しきりです。
ちなみに、
もう少し現実的な分析をすれば、
戊亥天中殺というのは家系を継承しない=一から自分の道を築き上げる
という人たちなので、
自ら何かを築こうとすれば当然に「一歩引いて」「謙虚に」「補佐役に徹する」
という処世術がもっとも功を奏します。
守ってくれる地盤も看板もカバンもない中で表立って動くのは大きなリスクを伴うものですし。
なお、
戊亥天中殺は家系の「はみ出し運」で、家系と全く異なる世界で活躍するといわれますが、菅官房長官は農家の出。
そこから政界に向かったのはまさに家系からはみ出した生き方であり、その点も消化しています。
以上、取り留めなく書き連ねてみましたが、
菅官房長官の生き方は、戊亥生月天中殺の人にとって非常に参考になるお手本のような生き方と言えるように思います。
さすがに大政治家のような生き方をそうそうできるものでもないですが、
一つのモデルケースとして認識しておくと役に立つこともありそうです。
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