結婚の本義は、
二人で1つの目的に向かうことだということを前に書きましたが、
これを言い換えれば、
目的に向かう補佐役を得るということもできます。
補佐役、配偶者は星図の西方にある星によって観ますが、
この星の次元によって得られる配偶者の次元も決まります。
言い換えれば、自分の西方の星と同じ次元の配偶者を得る、といえます。
なお、逐一書くことでもないのですが、
この「次元」というのは学歴や収入などではもちろんなく、
精神性の次元、
成長度合い、
人生における螺旋の位置などのことで、
結婚する相手というのはその次元が一致した人になります。
当然、すべてが一致しているのが幸せなわけですが、そうでなくても西方が一致していれば縁が生まれ、結婚したりします。
この「次元の一致」は、
西方の星の消化度ともいえるのですが、
この西方が自然に消化できる型の人は特に意識しなくても自然に当たり前に次元の一致した人と結婚します。
どういうことかというと、
配偶者(西)と自分(中央)の本来の関係は、西に金性があって中央に土性がある、土生金となるのが自然の形なのですが、
土生金そのまんまでなくても、
中央が西方を生む相生の関係であれば自然な形。
この場合、特に意識しなくても普通に当たり前に結婚します。
なぜなら、星の配置が自然なので、無意識にその星を消化でき、その流れが当たり前であるためです。
一方、中央と西方の星が不自然(相剋や比和)な場合、
自然にしていると消化できませんし、自然な形でつながりません。
よって、西方の次元が一致した配偶者を得るには、
意識的に計画的に西方のエネルギーをがっつり消化して、完全燃焼し、「無の状態」にしておく必要があります。
物理などでもブラックホールのような真空は凄まじい勢いで様々なものを引きつけるものですが、
算命学でも、
この現実世界、有形の世界において無をつくると、そこには有に対する引力が生じるとされています。
西方の星のエネルギーを消耗し空っぽにしておけば、そこに西方の存在である配偶者が引き寄せられる、そういう仕組みです。
但し、これは自分の星をある程度まんべんなく消化している場合の話であって、
西方以外のどこかの星を先に極端に大きく消化している場合、
それと同等以上に西片を消化燃焼しなければなりません。
西片以外の星が大きく燃焼している場合、
その分野において視座が高まっているので、相対的に低い燃焼度の次元に一致した配偶者候補と出会っても、そこに気持ちが向かわないということになります。
言ってみれば、
中央に牽牛星、東方に玉堂星があって、
学問を徹底的に極めて学者としての名誉を手にしている人の西方に調舒星がある場合、
その学者としての名誉とプライドに見合う異性に出会わなければ心に響かない、
という感じです。
なので、本来は、西片と中央が比和相剋にある場合、先にそちらを意識的に消化していく方が結婚しやすい、ということになります。
※自分が成長する前に結婚する、ということでもあるので、その後の人生の発展には夫婦そろっての努力をしなければ、人生が低迷するリスクを伴いますし、結婚しても片方だけが努力して成長すると離婚したりします。
「age35」という名作マンガ(その後ドラマ化)がありますが、
若くして価値観の一致を見ずに結婚すると、その後の人生においてその道が分岐していくということになります。
ただそれすらも、別に一人の人生としては悪いことではありません。
なお、星の消化燃焼は、
昨日説明した内次元・外次元を構成する3つの星の気身体を備えることでそれが実現します。
調舒星(陰火)の場合、
貫索星(陽木)→調舒星(陰火)→禄存星(陽土)
の流れを体現するということ。
ここでは、西方について書きましたが、
北方の次元を上げれば良い上司や目上に恵まれますし、南方の次元を上げれば良い部下や目下に恵まれます。
仕組みは同じなので、
何か問題を抱えている方は、意識して取り組んでみると良いかと思います。
余談ですが、
私は龍高星が相生によってたくさん生かされる星図なので、学びに対してとても貪欲です。
が、西方は相剋なので消化度合いとしてはとてもアンバランス。
そのせいか、いっこうに結婚に意識が向かわないのですが、これについて先生は、
「バランスが取れるようになったら変わるわよ」
と言っておられました。
アンバランスな消化は、
結婚に限らず、運命の総合的な開花が遅れる傾向にあります。
それはそれで、より良いもの、高いもの向かうハングリーな研鑽につながるので悪いことではないのですが、
早めの結婚や早めの開運を目指される場合は、バランスの良い消化を意識されると良いようです。
但し、その場合においても、
その後において研鑽する姿勢を保つ必要はあります。
参考:『原典算命学体系』第4巻巻
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