前に、コシノジュンコさんのお話で、
「神様が作るものは丸い、人間の作るものは四角い」
ということを書きましたが、
先日、市来先生が『呂氏春秋』からの引用で「天道は円なり、地道は方なり」という言葉を紹介しておられて、
その概念はやはり古代中国にあったのななぁと感服いたしました。
なお、算命学は天道を知るための占術、
九星気学や奇門遁甲などは地道を知るための占術で、
世の中、施政者は天道を学び、臣下は地道に従って生きることでその国は繁栄するのだそうです。
算命学は異気集合論という考え方が根底にあり、
人は生まれた時にめぐる気を持つエネルギー体であると考えます。
誕生日は、いくつもの円を描く気の流れの交点、座標であり、その気の集合体であるエネルギーがその人を構成しています。
気とは五行の気で、
その構成は陰占の命式に見ることができます。
一方、陽占は、生まれ持つ気の組み合わせが世の中でどのような現れ方をするかを見るものです。
例えば、
陰と陰、陽と陽の組み合わせは反発し、
陰陽の組み合わせは和合しますが、
反発し、比和(同じ五行)の組み合わせは貫索星となり、まわりに反発しながら単独で守る頑固な質となって現れます。
和合する比和であれば石門星となり、みんなで和合しながら集団で守る仲間づくりの質となって現れます。
反発し、剋される組み合わせは車騎星となり、まわりに剋される環境の中でまわりに反発しながら単独で戦い挑んでいく質となり、
和合し、剋される組み合わせは牽牛星となり、争いを避けながら頭脳戦で戦っていく質となって現れます。
陰占の気の組み合わせは、
その人のエネルギーであり、
その人生行程においてそのエネルギー通りの環境が出現します。
先日、人生は命式の相似形だと書きましたが、環境もまた命式の相似形といえます。
物理学における物質の最小単位は量子ですが、量子は粒であり波動であるといわれます。
シュレーディンガーの猫の話の信憑性はともかくとして、物質の最小単位である量子がエネルギー体であることは物理学的な常識といえるわけですが、
算命学における異気集合論は、そうしたエネルギー体を五色に分類し、その組み合わせの作用と法則を示すものとも言えるかな?と思いました。
冒頭の「天道は円なり、地道は方なり」という言葉に戻れば、
円とはあらゆるものが循環する様を示し、
方とは堅固な役割を示すのですが、
これを普段の生活に落とし込んで考えれば、
物事を俯瞰して循環する様を眺めつつ、
自らの役割に徹する、その両方の視点在り方をもって生きるべし、
ということなのだろうと思いました。
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