時間を表す星である十二大従星のうち、精神性に向かいやすいのは肉体を持たない時期の星ですが、
肉体を持っていても、精神性に向かう星もあり、それが天恍星と天胡星です。
同じ精神性でも、
肉体を持たない星が思想や宗教、学問など、知識を深める方向に向かいやすい一方、
肉体を持つ星の精神性は芸術や芸能など、表現する方向に向かいやすく、
言い換えれば、天恍星や天胡星の精神性は観衆を必要とする、という言い方もできます。
天恍星は中高生くらいの年代を示し、思春期の星と言われますが、これは現実に縛られず思考が大きく広がる時期ともいえます。
夢見がちでロマンチスト、少し斜めな視点や不安定さが魅力的でもあり、モテる星とも言われます。
思春期独特の純粋さと無鉄砲さと自意識、夢とロマンが絶妙にミックスされ、異性への好奇心や異国への憧憬という形で現れます。
華やかな世界への気持ちが強く、その結果、美や芸術、芸能の世界の担い手となりますが、必ずしも自分のビジョン通りの結果を得られないことに孤独を募らせる星でもあります(思春期ってそんな時期です)。
天胡星は病人の星。
肉体があっても病人の時代なので、体が動かない分、気持ちが世界のあちこちに向かいます。
肉体が弱い分、精神が敏感で人混みや満員電車などでは人の気に疲れる傾向にありますし、波動の大きく異なる人といることで影響を受けやすかったりもします。
波動に敏感ということから、芸術の中でも特に音楽の分野で才能を発揮すると言われます。
誰とでも仲良くなるとか、みんなで何かをするということも苦手で、一人で物事を追求する方を好みます。
しかし一方で病人は自分から人に働きかけることができない孤独の中で、人の注目を渇望するため、天恍星同様に自意識が強く働きます。
自由に動けない病床にあって人を引きつけたいと願う意識は高い美意識と強いフェロモンを生む、そんな星です。
天恍星が思春期で大人と子供のアンバランスを持つとすれば、天胡星は病人で精神と肉体のアンバランスを持つということもいえます。
精神性はこういうアンバランスの中に生まれ、そこに芸術や芸能の芽が育つ、ということなのかもしれません。
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