大運天中殺というのは「人生の真夏」の期間といわれます。
もともと自分が持っている人生の枠組みを大きく超えることのできる期間、
苦しいながらも華やかな期間です。
(年運で2年ずつめぐる天中殺は修行の期間、休息の期間、行動の結果が無になる期間ですが、それとは少し異なります)
大運天中殺というのは、割と多くの人にあります。
高尾宗家の教科書には8割と書いてありました。
それであれば、世の中もっと華やかに活気が出てくればいいのに‥と思うところですが、実は大運天中殺は陽転する場合と陰転する場合があり、
現在の日本では、残念なことに多くの人が大運天中殺を陰転させながら生きています。
多くの場合、大運天中殺が稼働するのは20代です。
もっと若いうちにめぐる人も親の庇護下にあるうちは稼働しませんし、
初旬に約束事がある場合は、もっと歳を重ねてめぐる人でも20代から稼働がスタートします。
大運天中殺には陽転の条件があるのですが、
現在の日本の「これがエリート」といわれる
一般的な若者の多くが目指し、多くの親が安心するルートはこの陽転条件を満たしません。
結果として多くの人が運命を陽転させることなく大運天中殺を過ごしています。
大運天中殺の陽転条件は、
その大運に入る前5年において、
現実(自分自身の立場)と精神の目標(精神が目指すところ)が「無」を経験すること。(5年間ずっとということではないです)
平たくいえば、
寄る辺ない身の上で、
守るものも明確な目標もなく、
決定的に打ちひしがれたような経験をすること。
そうすると陽転します。
しかし今の日本🇯🇵では、高校を卒業したら多くは大学に進学しますし、その後は就職する(そしてそれが社会的に推奨される)ので、「寄る辺ない」ような状況になることは少なく、
結果として陰転します。
もっとも、大きな企業で働いていれば大運天中殺の陰転効果も鮮明には出ないので、特に大きな問題はありません。
ただ、多くの人が生来持っている「人生の真夏」を楽しむことが出来ない、ということ。
もったいないなぁと思います。
と、そんなことを考えつつ、
経済的に安定した先進国では多くの場合、同様の成長ルートを歩むので、人生を陰転させてしまいがち‥
最近、その意味を考えています。
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