芦田愛菜ちゃんと大運

芦田愛菜ちゃんが映画の役作りのために髪を30センチも切ったそうです。

『Mother』の頃は、浮かんでは消えていく子役の一人なんだろうと眺めていましたが、その後、女子の御三家女子学院と私学の雄慶應大学に付属する慶應中学に合格、
今年は女優としてただ一人天皇陛下御即位をお祝いする祭典でのお祝いの言葉を述べられるなど、立派に人生を歩みつつ、子役の頃と変わらぬ、いやそれ以上に活躍をされていることに感動すら覚える最近。

ふと気になって芦田愛菜ちゃんの命式を振り返ってみました。

眺めてみれば、日干は聡くまわりの空気を読みつつうまく身を処していける癸で、一方外向きの年干は甲で健やかなまっすぐさが分かりやすく人に伝わる人。
それでいて心を示す月干は頑固な庚なので、流されることなく自分をしっかりともっていることが分かります。

月支は午で真夏の雨ですが、水源がたくさんある豊かな雨。
そしてその水源の多さによる濁りが甲の大木で浄化されるので、いわゆる水性の強い人にありがちな計算高さや狡さ、悪賢さのようなものがキレイな形で外に現れていく健やかさがあります。

いわゆる殺印相生格の年干破格ですが、その年干甲に救われる面もあり、陽占ではそれが最大刻線の才能星、調舒星（＝女優の星）であるのは何とも言い難い特別なものを感じます。

殺印相生格は日干が一つの干支を生み、他の干支から剋される（＝陽占では水性が一つ、他が金性）といわれたりしますが、芦田愛菜ちゃんの場合は日干が一つの支に剋され破格である年干を除く他の干支を生む（＝陽占では金性が一つ、破格である調舒星を除く他の星が水性）の人。

言い換えれば、一つの女優としての活動が様々な学びを生み、また様々に学んだことが女優としての活動につながっていく人でもあり、確かにお受験成功が女優の立場を支えた様子を見るとなるほど、と思います。

名門中学に合格していなかったら女優としてだけで子役からの脱却は難しかったような気もしますし、
天皇即位のお祝いの言葉についての報道も、芦田愛菜ちゃんには常に「女優芦田愛菜」と「女優」の冠がつけられていて「女優」を強く意識し、それに立脚していたことが分かります。

陽占の東に玉堂星があることも、仕事場での賢い立ち回りや礼儀正しさを感じさせ、
また破格である調舒星は主星とは相剋なので目上への礼儀正しさもそこに現れています。

破格を成してはいますが、車騎星のような粗野になりがちな主星を知恵の星が支え、調舒星が剋してそれを和らげているという意味では、なまじ完全格の殺印相生格よりも良い印象すらあります。

従星は天極星、天馳星、天胡星の最身弱。
繊細さや感受性の豊かさが強くある一方、我の強さがないので大人の世界、実社会において嫌われることなくその才能を発揮できます。
格を活かすには最身弱のほうが良いわけですが、濁りなくエゴのないこうした従星に支えられると、格が生きて大きな活躍につながるというのはこういうことなのだろうと思います。

なお、その人の活躍というのは命式や星図もさることながら大運のほうを見ます。
その場合、通常、初旬二旬というのは親の庇護下にあるので重視しないのですが、芦田愛菜ちゃんのように3歳から芸能界で働いているような場合は別です。

なお、彼女が一躍有名になった『Mother』のお仕事は初旬が始まった2010年。
この大運は西方半会、東方干合支合なので、ここで社会に出ていけば大きく活躍し、それが発展的な結果になるタイミング。

活躍する人、世の中に大きなインパクトを与える人というのは大運に恵まれているものですが、芦田愛菜ちゃんもやはりそうでした。

このところ、
自分を振り返るときも他の方の命式を見るときも大運を強く意識しています。

命式や星図というのはその人のデフォルトや人生の総まとめのようなものなので、それは自分を示すものでありながら少し範囲が広すぎて個別具体的な事象には当てはめにくいことも結構あります。

「人生のある時期」や「そのプロセス」においてのことというのは大運の方を見たほうが具体的なことが分かります。

ちなみに、大運はその時期の想念、年運はその年の現実的な事象をみるときに使います。
出来事を引き寄せたり、物事を実現させたりするのは想念で、その結果として現実的な事象が年運で現れてくるので、肝は大運なんだろうと思います。

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※命式はセラファムさんのアプリで出しました。セラファムさんが急逝されたとのこと、心よりご冥福をお祈り申し上げます。