先日、スパコン「京」がシャットダウンされてその7年の歴史に幕を閉じたというニュースを見て、武田双雲さんのことを思い出しました。
武田双雲さんは、大河ドラマ『天地人』のタイトルを書いた書家ですが、このスパコン「京」の字を書いたのもこの人。
この人はNTTで2年勤務した後、ストリートミュージシャンの書家版のようなところから書家としてのスタートを切って30歳の頃に『天地人』のタイトルを書いたという経歴なので、さぞ野心家なんだろうと思っていたら、驚くほどエゴのない、
本人曰く「「注意欠陥・多動性障害(ADHD)だと思う」というような方だったそうです。
※参考:https://dot.asahi.com/amp/wa/2017033100043.html
命式を見れば、生月中殺のある人。
これに加えて壮年期に天将星のようなエゴの強い星があると、本来であればあちこちでぶつかりながらの苦労の壮年期を過ごしそうな印象ですが、
引用元にあるとおり、大学選びも就職も、他人任せの選択で生きてきたようなエゴのない(月干支の中殺を消化している)人であれば、
こんなふうに健やかに才能を伸び伸びと発現させることができ、結果として早いうちから世に認められたりするのかもしれません。
生月中殺というのは「ただいま現在」という枠や自分自身の心が欠けているので、
組織や社会の枠の中で生きるなら、
自分の意思に執着することなく何事にも拘らず、流されるようにまわりに従いながら生きていくことがその処世術といわれます。
一方で、自分の好きなことや目指すものを常識という枠を超えて追求する場合には、その枠がないことをが生かされて規格外の成功を収めることもあります。
いずれも月干支の中殺を消化する在り方ですが、その人生行程には天と地ほどの差があります。
いうまでもなく、武田さんは後者の生き方で成功されたわけですが、
その様子はあまりに悩みのなさそうな、健やかなものなので、率直にいって大変驚きました。
ちなみに、この人は先の記事によると、結婚も子育てもとても健やかです。
奥様には一目惚れしてそれを実らせて結婚したそうですし、
子育ても、この記事によると、
『「すげえ!」と繰り返していたら、自然にスゴい子どもが育った』そう。
※参考:https://business.nikkei.com/atcl/seminar/19/00128/00030/
これを読むと、本人のエゴのなさに加え、親の育て方も良かったのかな、と思いました。
生月中殺のある子供は、常識の枠に押し込められて育つと、心の揺れが大きな激しい性格に育ちます。
一方、親がその子を自分の常識に押し込めることなく社会の子として育てると健やかに枠を超えて成長します。
生月中殺のある人の生き方・育て方の参考になりそうな人だな、と思いました。
余談ですが、星図もキレイに消化されています。
書道のような伝統的な分野で活躍する玉堂星が極、書の中でもデザイン書の分野で注目されている方なので、主星調舒星もぴたり。
※星図はiPhoneアプリ(ピンクのアイコンのです)で出しました。
最近のコメント