人間は、覚悟をした時に成長するといわれます。
ギリギリの後がないところまで追いつめられた時とか、
守るべきものを自分が守る立場の人間がいない時とか、
あるいは、一世一代の勝負を仕掛けるべき時とか、
そういうときというのは、自分の背筋が伸びて、誰に頼ることなく、
自分の全力を出して臨まなければならない局面ですが、それが、覚悟をした時といえます。
陰占の命式における干合とか、あるいは半会とか支合がある場合、それらの変化が成るのはそういう覚悟をした時です。
徐々に変化することもあれば、
大きな出来事(家族構成の激変や経済状況の激変など)によって覚醒するかのように変化することもありますが、
そのトリガーとなるのは精神的な成長、視点の向上、螺旋の位置が上がることです。
例えば仕事で「背水の陣」の状況になったときや、
父親が他界して、母親を守らなければと自覚したとき。
そういう、
誰にも頼れないという状況というのは、
人に成長を促します。
半会や支合、あるいは宿命干合の顕現は、そうした「誰にも頼れない」、「自分で勝負するしかない」状況においてメタモルフォーゼするように成されます。
干合とか半会とか支合とかある人の本当のスタートというのは、多分そこです。
そう考えれば、
宿命を稼働させる、
ということを目指すのであれば、
守りに入ることなく、
なるべく早い段階で全力で勝負するのが良い、
ということなんだろうと思います。
出し惜しみをして余力を残すとか、
大した自己分析もせず、世間的に評価される目標を目指すとか、
目先の見栄を優先してまわりが賞賛してくるものに向かうとか、
そのすべてを否定するものではないですが、
まぁ随分と人生を遠回りすることになるだろうと思います。
ちなみにこれは、
恋愛においても同じです。
背が高いとか給料が高いとか御しやすそう(結婚してくれそう)とかいう理由で結婚すると、遠回りになる上に成長の機会を逃します。
ちゃんと心が惹かれる人、相手のことを心から思いやることが出来る人と結婚しないと色々停滞します。
自分の心をきちんと見つめながら、それに忠実に生きていれば細かい命式を知らなくても、そうそう外れたことにはなりません。
目の前のことに、歪みなく真摯に取り組んでいれば、多くの場合、星は陽転します。
狡いこととか甘いことを言っていられないくらいのギリギリのところに身を置いて初めて見える風景というのがあって、
そういう風景に見える道筋というのが本当の生きる道なんだろうと思います。
なお、一般的に干合変化は40歳くらい、
半会や支合の変化はそれよりも少し早いといわれます。
東の納音が30歳であることを加味すれば、30歳から40歳というのが人生の本格的なスタートの時期なのではないかな、と思いますが、これは宿命の消化度に応じて人により異なります。
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