ハンナ・アーレントとコロナ

※算命学っぽくない雑記です。

世の中、「コロナはでっち上げだ」みたいに考えている人が少なからずいます。

傾向を見ていると概して、
地方分権的な思考の人はそういう「でっち上げ説」を信じていて、
中央集権的思考の人はそういう人たちのことを「とんでもない危険人物」だと思っています。

ちなみに、
世の中を見ていると、地方公務員の方は「コロナはでっち上げ」と思っている方が少なからずおられます。
このあたり、都市部であっても、地方公務員というのは地方分権的思考なので当たり前と言えば当たり前のところ。

さて、地方に移住している知人がとあるカフェで、
店員さんと常連さんが「コロナはでっち上げ」的陰謀説を熱く語っているのを聞きつつ、
ハンナ・アーレントを思い出したと書いていました。

アーレントは、
いわゆる全体主義がなぜ起こったのか?
なぜ「普通の人間」がナチス支配下においてあれほど残虐なことができたのか?
について説いたドイツの政治哲学者で、

私たちが教科書でヒトラーを学び、
「なんでナチスが支配権を握ったのか?」
という疑問を持ち、
それを先生にぶつけて返ってくる答えというのはだいたいこのアーレントに拠っています。

アーレントに拠れば、
なぜナチスが支配権を握ったのか?
…ということの答えは、
「経済的困窮の原因はユダヤ人だ!」としたナチスの主張が暗愚な民衆に広まり、
その暗愚な民衆から一般の民衆に広がり、
結果として国民を挙げてのナチス迫害につながったのだとされています。

彼女がこのコロナ禍においてハンナ・アーレントを思い出したというのは、
最近、「コロナでっちあげ説」を信じる「暗愚な民衆」が増えてきたことを懸念してのことのようでした。

確かに、と思う反面、

地方分権的思考の人は「コロナでっちあげ説」を信じる人が多く、
「コロナに気をつけましょう!」と言っている人こそが「暗愚な民衆」であると考えていたりして、難しいものだな、と思いました。

というのも、少し前に、
同じハンナ・アーレントを引用して「コロナの危険を主張している政府」をナチスに例えていた方がおられたからです。

世の中において「絶対的に正しいこと」というのがないという真理をこういうところに感じます。
結局、自分が正しいと思う、その同じことを信じている人との関係を大切にしていくことこそが、
自分らしく生きる術であるのだろうと思います。

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